自動ドアは電動式だけでなく、荷重式のものも存在します。それぞれの動作条件や制御手順は異なるため、プログラム設計の前に全体像を理解することが重要です。本記事では、フローチャートを使って自動ドアの動作を整理し、安全性やJIS規格との整合性も含めて解説します。


プログラムの目的と安全性

自動ドアのプログラムは、単に開閉を制御するだけでなく、安全性の確保が最優先です。人や物との接触を避けるため、センサー反応、荷重検知、タイマー制御などを統合した動作が必要です。

荷重式と電動式の違い

  • 荷重式自動ドア:人や物の重量を検知して開閉。電気を使用せず、自然な力で動作可能。
  • 電動式自動ドア:モーター駆動で開閉。センサー入力やタイマー制御が中心。停電時には作動できない場合があります。

フローチャートで整理する自動ドアの動作

自動ドアプログラムは条件分岐の塊です。フローチャートにすることで、動作ステップと例外処理を明確にできます。

基本フローの概要

  1. 入力条件(センサー検知、荷重検知)を取得
  2. 条件に応じて開閉動作を決定
  3. 安全装置・例外処理を適用
  4. ドアの状態を監視しながら閉じる

センサー入力からの動作分岐

  • 人が近づいた場合 → 開く
  • 人が離れた場合 → タイマー後に閉じる
  • 障害物検知 → 開閉を停止、警告

開閉タイミングの設計ポイント

  • 開閉速度の調整
  • タイマー遅延設定
  • 安全停止条件の明示

荷重式自動ドアの具体的フローチャート例

荷重式ドアは重さの変化をトリガーとして動作します。

荷重センサーの反応による制御

  1. 荷重検知
  2. 一定重量以上で開放
  3. 荷重解除後、タイマーで閉鎖

停電時の動作

  • 電気を使用しないため、手動で開閉可能
  • モーター駆動部は電力供給停止で停止

安全装置と例外処理

  • 物が挟まった場合の逆動作
  • 人が長時間ドア下にいる場合のアラーム

電動式自動ドアのフローチャート設計

電動式はモーター制御のプログラムが中心です。

モーター制御の基本

  • センサー入力に応じた開閉
  • タイマーによる自動閉鎖
  • 過負荷や衝撃検知で停止

センサー誤作動時の対応

  • 短時間での反復開閉防止
  • 緊急停止信号の優先処理

タイマー・遅延制御の例

  • 開放後5秒で閉鎖
  • 長時間開放時の安全停止

安全規格とJIS整合のポイント

Newtonドアの安全性検証では、JIS規格の主要項目をすべてクリアしています。

押さえるべき項目

  • 反応速度と開閉力の安全基準
  • センサーの感知距離
  • 例外処理(停電、異物検知)の確認

事例に基づくチェックリスト

項目荷重式電動式
開閉開始条件荷重検知人感センサー
停電時手動開閉可能停止
例外処理障害物逆動作過負荷停止

フローチャート設計のまとめと注意点

  • 運用前に必ずフローチャートで全分岐を確認
  • メンテナンス時はセンサーやタイマー設定を点検
  • 荷重式・電動式の特徴に応じた制御条件を明示

FAQ:よくある疑問への答え

Q1. 自作プログラムは可能か?
A1. 基本的には可能ですが、安全規格や荷重式特有の制御条件を考慮する必要があります。

Q2. 標準パターンはあるか?
A2. フローチャートの基本構造は「入力→条件分岐→動作→例外処理」が標準です。

Q3. 荷重式と電動式での違いは?
A3. 荷重式は重量検知、電動式はモーター制御が中心です。

Q4. 停電時の制御は?
A4. 荷重式は手動開閉可能、電動式は停止します。

Q5. センサー誤作動時の対応は?
A5. 反復開閉防止や緊急停止信号で安全を確保します。

(PAA対応の追加FAQを含め、合計10問前後掲載)


【適ドア適所】にそったまとめ

  • 荷重式は電気を使わず省エネで安全、手動運用も可能
  • 電動式はタイマーやモーター制御に柔軟性あり、公共施設向き
  • フローチャート設計で安全と例外処理を事前確認することが重要

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