自動ドアと聞くと、電気で動く自動開閉のドアを思い浮かべる方が多いかもしれません。しかし実は、「電気を使わない自動ドア」も存在します。そして、どちらのタイプにも共通して言えるのが「いつか必ず壊れる日が来る」ということです。

ところが、自動ドアが故障したときに直面するのが「いくらかかるの?」という問題です。ネットを検索しても5万円、10万円、20万円以上など、情報がバラバラ。見積もりを取っても、それが高いのか安いのか、そもそも正当なのか判断がつかない。そんな声が多く聞かれます。

この記事では、自動ドアが壊れたときに冷静に対処できるよう、「修理費用の相場と構成」「故障内容別の料金傾向」「修理 or 交換の判断基準」「業者選びの注意点」などを、専門的な視点で丁寧に解説していきます。

そして最後には、あまり知られていない「荷重式(Newtonドア)という選択肢」や、そもそも故障しにくい構造とは何かという、長期視点での判断軸もご紹介します。


自動ドアの修理費用はどれくらい?相場の「全体像」をまず把握しよう

Q: 自動ドアの修理費って、どれくらいが相場なんでしょうか?

A: 一般的な修理費用は「3万円〜10万円台」が多く、故障内容や部品、対応エリアによって大きく変動します。


要点:

  • 修理費用は大きく分けて「部品代」「作業工賃」「出張料」「諸経費(廃材処理費・時間外対応費など)」で構成されています。
  • 「センサー交換だけなら3万円前後」「制御盤やモーター系は5万〜10万円以上」「ドア本体交換なら20万円以上」になるケースもあります。
  • 相場情報を得るには、1社の見積もりだけではなく複数の事例を見ることが重要です。

詳細解説:

自動ドアの修理費用は、家庭用の家電製品とは異なり「構造の複雑さ」や「設置環境(屋外・店舗・施設等)」によって大きく異なります。

たとえば、センサーの誤作動による軽微な修理であれば2〜3万円で済むこともありますが、制御盤の交換や駆動部の損傷となると、10万円前後になることも少なくありません。さらに、ドア本体の変形やレールの破損など「構造的な問題」がある場合は、20万円を超える修理になることもあります。

下記は一般的な修理費用の目安です:

故障内容費用の目安(税別)コメント
センサー交換2〜4万円部品代+工賃で比較的安価
駆動ベルトの交換3〜6万円摩耗によるトラブルが多い
制御盤の交換5〜10万円高額部品+調整作業
モーター故障6〜12万円稀だが発生すると高額に
ドア本体の交換20〜30万円フレーム・ガラス含む

これらはあくまで「平均的な価格」であり、地域・建物構造・ドアの型式・業者の規模などによって前後します。特に都市部では出張費や作業工賃が割高になる傾向があるため、費用はやや高めに見積もる必要があります。


地域差にも注意:
同じ作業内容でも「地方:5万円前後」「都市部:8万円前後」となるケースも。これは人件費・移動距離・業者の数(競争の有無)などが影響しています。


Point:相場は“幅”で把握すること
よくある間違いが、「ネットで見た金額と違う!」という怒りです。しかし、自動ドアは設置状況や型式が非常に多様であるため、「一律の価格表」はほとんど意味がありません。むしろ、「このくらいの幅で見ておけば妥当」という感覚でとらえるのが現実的です。


「高すぎない?」その見積もり、どこがどう決まってる?

Q: 修理の見積もりで出てくる金額って、どんな項目で構成されているの?

A: 自動ドアの修理見積もりは主に「部品代+作業費(技術料)+出張料+諸経費」で構成されています。各項目の内訳を知らないと、妥当かどうかの判断は難しくなります。


要点:

  • 見積書を受け取ったら、まずは「どの費用項目が含まれているか」を確認しましょう。
  • 「総額だけ書かれている」見積もりは要注意。明細を出してもらうのが基本です。
  • 項目の“相場”を知っておくことで、過剰請求を見抜けるようになります。

詳細解説:

以下は、自動ドアの修理見積もりに含まれる代表的な費用項目です:

項目内容注意点
部品代センサー、制御盤、ベルト、プーリーなどの実物コスト型式によって大きく差が出る。互換品か純正品かでも価格が異なる
作業費(技術料)技術者が現地で作業するための費用作業時間や作業人数で変動。最低料金を設定している業者も
出張料作業員の移動・車両コストなど地域により大きく変動(都市部で5,000〜8,000円が目安)
調整費修理後に動作チェックや微調整を行う手数料簡単なものなら無料だが、高度な調整が必要な場合は加算される
緊急対応費深夜・休日・祝日の対応などにかかる追加費用通常価格の1.2〜1.5倍が相場
処分費・諸経費古い部品の廃棄や雑費など明細化されないことが多いが、合計に含まれている場合も

内訳の例(制御盤交換の場合):

  • 部品代:48,000円(制御盤本体)
  • 技術料:18,000円(2時間作業 × 1名)
  • 出張料:6,000円
  • 調整費:5,000円
  • 処分費:2,000円
    合計:79,000円(税別)

見積もり明細で確認すべきポイント:

  1. 部品代が相場と比べて極端に高くないか
    • 同じ部品でも、メーカー価格と汎用品で倍以上違うこともあります。
  2. 技術料・出張料が曖昧でないか
    • 「一式」でまとめられている見積もりは、詳細内訳を求めるのが基本。
  3. 諸経費の説明があるか
    • 「諸経費〇〇円」など曖昧な表記には注意。内容の開示をお願いしてOKです。

なぜ見積もりの明細が大切なのか?

自動ドアの修理業界は「現場対応型」であるため、同じ故障でも業者によって判断や修理方針が異なります。その結果、「A社では3万円、B社では8万円」といった価格差が生じやすいのです。

その価格差の根拠を把握するには、見積もりの“中身”を比較する以外にありません。とくに法人施設やマンション管理会社などで、複数の見積もりを取る場合には、項目の粒度が揃っているかにも注目しましょう。


まとめ:
「金額が安いから良い業者」とは限りません。逆に、「高い=ボッタクリ」とも言い切れません。中身を見て、判断できるかどうかが、賢い依頼者になる第一歩です。


故障内容別に見る!部品と修理項目ごとの費用の目安

Q: 故障内容によって、修理費ってどう変わるんですか?

A: 自動ドアの修理費は、「どの部品が壊れたか」「どんな作業が必要か」で大きく変動します。高額になりやすいのは、制御系や駆動系の部品交換です。


要点:

  • 軽微な不具合(センサーの汚れ・電源系のリセットなど)は費用が抑えられます。
  • 駆動系(モーター・ベルト)や制御系(制御盤・センサー)の修理は高額になりがち。
  • ドア本体・フレームの変形など構造系のトラブルは「修理」ではなく「交換」になることも。

主な故障パターンと修理費用の目安

故障箇所・症状修理内容費用の目安(税別)コメント
センサー誤作動清掃・再調整・交換2,000〜40,000円一部の作業は自分でも可能。交換は要技術
開閉しない電源・基板・制御盤交換40,000〜100,000円制御系トラブルは部品が高額
異音がする駆動ベルト・プーリー・ローラー交換30,000〜60,000円機械摩耗による交換が中心
動きが遅い/途中で止まるモーター出力低下・レール摩耗50,000〜80,000円寿命が近いサイン。長期的には交換も視野に
ドアが歪んで閉まらないフレーム交換・建具調整80,000〜150,000円大型施設ではさらに高額になるケースも

修理代が高くなりやすい故障とは?

特に注意したいのが、以下のような「目に見えない制御系の故障」です。

  • 制御盤の不具合:通電しているのに動かない場合など、診断にも時間がかかり、交換となると数万円以上。
  • モーターの劣化:見た目で判断できず、結果的に「試してみないとわからない」ため、作業後に高額請求になるリスクあり。

注意点:再発リスクと費用の関係

修理費を抑えることばかりに目を向けてしまうと、根本原因を解消できず、数ヶ月後に再び同じ不具合が発生するケースもあります。

特に、10年以上使用している自動ドアでは、1つの部品を交換しても、他の部品が次々と故障する“ドミノ倒し現象”が起きやすいため、将来的な交換も視野に入れた判断が必要です。


事例紹介:

東京都内の商業ビルで、センサー交換のみ(部品代18,000円+作業費10,000円+出張費6,000円)→合計34,000円で対応。

一方、制御盤とベルトの同時交換が必要だった別の施設では、合計110,000円の請求。判断の分かれ目は「使用年数」「故障箇所の連動」でした。


まとめ:
「どこが壊れたか」によって、費用も修理方法もまったく異なります。費用を正しく判断するには、「どの部品に対して、どんな作業が必要なのか」という“工数と部品代”の両面を確認しましょう。


修理か交換か…判断のポイントはどこにある?

Q: 修理して使い続けるか、もう交換した方がいいのか悩んでいます。どこが判断の基準になりますか?

A: 判断のカギは、「使用年数」「故障の頻度」「部品の入手性」「全体コスト(累積)」です。単発の金額だけでなく、5年・10年先を見据えたコストと安全性の視点が必要です。


要点:

  • 10年以上使用しているドアは“全体の寿命”を意識して判断。
  • 修理代が合計で10万円を超える場合、「他にも壊れるリスク」を加味して交換検討も視野に。
  • 一部の古い型式は「部品が手に入らない」ことで交換一択になる場合も。

判断のための4つの視点:

判断軸修理が適している場合交換を検討すべき場合
使用年数〜8年未満10年以上経過
故障頻度はじめてのトラブル年に2回以上故障している
部品の供給状況汎用品で代替可能メーカー製造終了/取り寄せ不可
累積修理費用総額10万円未満総額15万円以上見込まれる

実際の事例からみる判断分岐:

ある中型スーパー(築15年)の例では、3年間でセンサー・ベルト・モーター・制御盤と立て続けに修理が発生し、累計修理費用が25万円を超えた。
→ 当初の修理判断は正しかったが、4回目の修理を機に「新品交換+省エネ型ドアに切り替え」へと決断。
→ その後、保守費用も含めたトータルコストが半減したという結果に。


「費用」以外の見落としがちな判断基準:

  1. 安全性:制御系が不安定だと、事故リスクが上がる(開閉のタイミングミスなど)
  2. メンテナンス性:構造が古くなると、点検や微調整に時間と費用がかかる
  3. エネルギー効率:新型は省エネ設計が進んでいるため、長期運用コストが安くなる
  4. 外観・印象:商業施設では「動きが不安定=信頼感に影響」する可能性もある

判断ミスを防ぐために:

  • 「今回は修理」と決めても、その時点で「次回は交換すべきサインが出てきたら教えてください」と業者に依頼しておく
  • 修理業者によっては、交換を避けて何度も修理対応を継続させるケースもあるため、「中立的な立場」でアドバイスしてくれる業者を選ぶことが重要

交換費用の目安は?

交換といっても、「部品交換レベル」なのか「ユニットごと交換」なのかで費用は大きく異なります。

交換内容費用目安(税別)コメント
一部機構の交換(例:モーターのみ)5〜8万円部品が流通している場合は選択肢あり
開閉ユニットごと交換15〜25万円制御盤・モーター・駆動部含む
ドア本体+駆動部の総交換25〜35万円以上外装更新や大型施設ではさらに高額

まとめ:
「今は修理で済む」と思っても、1年後また壊れるなら結果的に割高です。使用年数・部品供給・安全性・トータルコストの視点から、冷静に判断しましょう。


自分でできる応急対応と「絶対プロに任せるべき境界線」

Q: 自動ドアが反応しません。もしかして自分で直せるのでは?と思うのですが、どこまでなら素人でも対応できますか?

A: センサーの清掃や電源確認など、簡単な初期対応は可能ですが、内部の機構や配線、制御盤に関わる作業は絶対にプロに任せるべきです。


要点:

  • 自動ドアの“完全停止”には、意外と単純な原因もある。
  • ただし、「センサーが反応していない」「片方しか動かない」「異音がする」などは、奥に原因が潜んでいる可能性があるため要注意。
  • 誤った対応をすると、かえって修理費用が高額になることも。

応急対応チェックリスト:自分でできる5つの確認ポイント

手順内容注意点
1. 電源の確認ブレーカーが落ちていないか確認する一時的な停電後は自動復旧しないこともある
2. センサーの清掃ガラスやカバーの汚れを柔らかい布で拭くゴミや虫で誤作動する場合がある
3. 開閉軌道の確認ドアのレールに異物がないか確認する砂利やゴミが挟まって開かないことも
4. ドアの手動操作ロックがかかっていないか手で軽く押してみる異常な抵抗があれば無理に動かさない
5. 管理盤のリセット管理パネルにリセットボタンがある場合は試す設置状況によってはNGな操作の場合も

ここから先はNG!プロに任せるべき対応

  1. カバーを外す
    • 内部には電源線・制御基板など高電圧の部品があります。資格のない人が触るのは危険であり、法的にも問題になることがあります。
  2. 配線やセンサーの交換
    • センサーの設定は、感知範囲・反応速度など専門知識が必要です。間違えると安全面に支障が出ます。
  3. 制御盤・モーターの確認や交換
    • 専用工具と技術、さらには試運転による調整が必要です。見よう見まねで手を出すと、故障を悪化させるリスクがあります。
  4. ドア本体やレールの調整
    • 軽微なずれならOKですが、ドアの吊り下げ部・バランス調整などは専門技術の領域です。

「やってはいけない」のに多い行動:

  • ガムテープでセンサー部を固定する(→誤動作を誘発)
  • 異音が出ているのに潤滑油を注す(→ベルトやローラーの劣化を早める)
  • 強引にドアを手動で動かす(→モーターギア破損につながる)

判断の基準:「目に見える範囲+工具不要」が原則

あくまで「表面的な点検+清掃」までが素人対応の限界です。「中を開ける/部品を交換する/設定をいじる」ことが必要なら、それはプロに相談すべき領域です。


まとめ:
応急対応で直るケースもありますが、それは「表面的な問題」に限られます。
安全・構造・法規をふまえると、「異常を感じたらまずはプロに相談」が一番の近道です。


良い業者の見抜き方と、見積もりで見るべきチェックポイント

Q: 修理業者って、どうやって選べばいいの?悪質な業者に当たるのが怖くて…。

A: 「価格の安さ」ではなく「見積もりの明瞭さ」「対応の丁寧さ」「専門性の高さ」が、業者選びの重要な判断軸です。見積もりを受け取った段階で、信頼できるかどうかのヒントが見えてきます。


要点:

  • 金額の比較だけでなく、「内訳の透明性」「説明の丁寧さ」を確認する。
  • 自社施工か外注か、緊急時の対応力なども重要。
  • 「相見積もりをとった方が良いか?」→基本はYES。ただし、比較する視点を持たないと意味がない。

良い修理業者を見極める10のチェックリスト:

チェック項目見るべきポイント理由・背景
1. 見積書の明細が明確か部品代・作業料・出張費などが分かれているか内訳が不透明な業者は、あとから追加請求される可能性
2. 見積時に現地確認を行うか実際に状態を確認した上で見積もるか写真だけで判断する業者はリスクあり
3. 修理後の保証はあるか作業後◯ヶ月の保証がついているか修理後の不具合対応が明確かどうか
4. 会社情報が公開されているか所在地・連絡先・業務実績が確認できるかトラブル時の対応の信頼性
5. 自社施工か外注か自社社員が対応するか、協力会社か責任体制の明確さと技術の一貫性
6. 営業担当の対応が丁寧か質問に対して親切に答えてくれるか誠実な対応は、現場対応にも現れる
7. 必要以上の交換提案をしないか「全部交換しないと危ない」と煽らないか過剰修理による不必要な出費を防ぐため
8. 過去の事例が紹介されているかウェブサイトや資料で確認できるか具体的な経験値の証明になる
9. 支払い方法が柔軟か後払い・振込など対応できるか法人施設では請求書払い対応が重要
10. ネット上の評判・口コミGoogleレビューや施工事例業界内での評判も確認材料に

見積もり比較で“見るべきポイント”は価格よりも「内訳」と「説明力」

価格だけで業者を選ぶのは危険です。同じ「6万円」の見積もりでも、「部品代が高くて技術料が安い」「部品は安いが出張料が高い」など、構成がまったく異なることがあります。


見積もりを受け取ったらやるべき3つのアクション:

  1. 金額だけで判断しない
     → 「なぜこの価格になるのか?」を説明できる業者が信頼できます。
  2. 曖昧な費用項目に質問する
     → 「諸経費とは何ですか?」「工賃は時間単価ですか?」と具体的に聞く。
  3. 事前に「追加料金が発生する場合のルール」を確認する
     → 追加工事が必要な場合、事前連絡があるかどうかを確認しておく。

「相見積もり=業者への牽制」だけではない!

比較することで、見積もりの「相場感」だけでなく、業者ごとの対応の質・専門知識の差も見えてきます。
結果として、「高くても納得できる業者」か、「安いが不安の残る業者」かが明確になります。


まとめ:
信頼できる業者は、見積もりの段階ですでに“伝わってきます”。
価格だけでなく、説明のわかりやすさ・対応の丁寧さ・保証の有無を基準に、自信を持って依頼先を選びましょう。


方式・構造・環境でここまで違う!修理費に影響する「隠れた要因」

Q: 同じような修理内容なのに、場所やドアのタイプによって費用が全然違うのはなぜ?

A: 自動ドアの修理費用は「ドアの開閉方式」「設置場所の構造」「使用環境」など、表には出にくい要素によって大きく変動します。これは、単純な部品代や作業時間だけでは説明できない“隠れた要因”です。


要点:

  • ドアの開き方(片引き・両引きなど)や設置環境(屋内・屋外・風の強い場所)によって、部品の摩耗具合や修理の難易度が変わる。
  • 建物構造(マンション・商業施設・工場など)によって、安全対策や足場の必要性などが費用に影響。
  • ドアの「方式」そのもの(電動式・荷重式)によって、そもそもの故障頻度が変わる。

修理費用に影響する“構造的な違い”の例:

要因内容費用への影響
ドアの開閉方式片引き・両引き・フルオート・引き戸など両引きや大型ドアは部品数が多く、作業も複雑になる傾向
設置場所屋外・地下・風の強いエリアなど環境的な負荷が高いと、摩耗や腐食が早く、修理頻度も増える
建物構造ビル、マンション、工場、病院など作業スペースや搬入経路の有無が、作業時間や人件費に影響
アクセス性機器までの到達経路が狭い、遠い、高所など特殊作業(足場設置、二人作業)が必要になる場合も
利用頻度1日数百人〜数千人の通行動作回数が多いと消耗も早く、定期メンテナンスが不可欠

方式別で見る“そもそもの故障リスク”の違い

方式特徴故障頻度修理難易度
電動式(一般的)モーターと制御盤で駆動中〜高(複雑構造)中〜高
荷重式(Newtonドアなど)人の重みで開く機構低(シンプル構造)

Point:「ドアの方式」こそ、長期の修理コストを左右する最重要要素

たとえば、電動式自動ドアは制御盤・センサー・駆動部と多くの電子・機械部品が絡むため、年数が経つにつれて故障のリスクが高まり、修理費も高額化しがちです。

一方で、**荷重式(Newtonドア)**は、構造がシンプルでモーターや制御盤を使わないため、そもそも「壊れにくい」上に「修理代がそもそも発生しにくい」という特性があります。


事例比較:修理頻度と方式の関係

商業施設A:電動式を導入し、5年で4回の修理。累計修理費 約21万円
マンションB:荷重式(Newton)導入後7年、点検以外の修理なし

このように、「どの方式を選んだか」が10年後の修理コストに大きく影響してきます。


まとめ:
「見積もりの金額」だけでなく、「その金額に影響を与えている要因」にも注目しましょう。
方式・構造・環境を見極めることで、修理コストを減らすための根本的な対策が見えてきます。


【適ドア適所】Newtonドア・荷重式ドアの修理観点から考える「長期視点の賢い選択」

Q: 修理の話を調べていたら、“荷重式自動ドア”っていう方式があるのを知りました。これは普通の電動式と何が違うんですか?

A: 荷重式(Newtonドアなど)は、モーターや制御盤を使わずに「人が乗った重み」で開閉するシンプルな仕組みです。そのため、故障のリスクが極端に低く、修理費用もほとんどかからない構造になっています。


要点:

  • Newtonドアは「電気を使わない」から、停電・制御故障・誤作動がない。
  • 故障しにくく、修理が必要になっても部品交換がシンプル。
  • メンテナンスコストを抑えられるだけでなく、長期的なトラブル回避になる。

Newtonドア(荷重式)と電動式の根本的な違い

比較項目電動式自動ドアNewtonドア(荷重式)
開閉方式モーター+センサー+制御盤人の重みで開閉
電源の有無必要(停電時は停止)不要(停電時でも動作)
故障リスク高(部品点数が多い)低(シンプル構造)
修理費用数万円〜十数万円基本的にほぼ不要(消耗部品交換のみ)
定期点検・保守契約必須最小限で済む
建物適性高度な施設/多機能対応小規模店舗/高齢者施設/停電対策が重要な施設など

長期的な視点での“賢い選択”とは?

修理費用だけを見てしまうと、「その場で安く直せればいい」という判断になりがちです。
しかし、5年・10年と使い続ける中で、以下のような「見えないコスト」が積み上がっていきます:

  • 年間2〜3万円の修理費 × 10年 = 20〜30万円
  • 保守契約費(月額5,000円〜)× 年間 = 6万円〜
  • 故障による営業停止や事故リスク(目に見えない損失)

これらを踏まえると、初期コストだけでなく、「どれだけ壊れず、安全に使い続けられるか」=トータルコストと安全性を重視すべきです。


Newtonドアを選ぶ人が重視していること:

  • 高齢者や子どもが利用する施設:安全性・感知精度より「確実で簡単な開閉」
  • 災害時の停電対策:病院・避難施設などでは「電気に頼らない」という選択肢が重要
  • ランニングコストを抑えたい管理者:修理・保守が少ないことで経費圧縮に

Point:「壊れたらどうする?」ではなく「壊れない選択をしていたか?」

自動ドアは一度設置すると、10年、15年と使い続ける設備です。
「その時に直せばいい」ではなく、「そもそも壊れにくい設計かどうか」という視点で選ぶことが、長期的には圧倒的な差になります。


まとめ(要約)

  • 修理費を減らす最も効果的な方法は、「壊れにくいドア」を選ぶこと
  • 荷重式(Newtonドア)は、その最たる設計で、構造的に故障リスクが低い
  • 短期の出費ではなく、10年単位でのトータルコストと安全性で“最適な選択”を

【適ドア適所】にそった「まとめ」


自動ドアが壊れたとき、つい「いくらかかる?」「どこに頼めば安く直せる?」という目先のコストに目がいきがちです。しかし実際には、その背後に多くの判断軸が隠れています。

本記事では、「修理費の相場」だけでなく、「見積もりの内訳と妥当性」「故障内容別の費用傾向」「修理か交換かの判断基準」「業者選びのチェックリスト」、そして「そもそも壊れにくい構造の選び方」までを通して、“正しく判断するための軸”を提供してきました。

そして最後にたどり着くのが、「適ドア適所」という視点です。


適ドア適所とは?

これは、建物の使われ方や設置環境、安全性への配慮、メンテナンスコストなどをふまえて、「その場所に本当にふさわしいドアとは何か?」を根本から考える視点です。

電動式が向いている場所もあれば、荷重式が圧倒的に有利な環境もある。
高性能なセンサーが必要な場合もあれば、電気に頼らないという安心が重要なこともある。

つまり、「とりあえず修理」ではなく、「今後の運用もふまえたドア選び」が、結果的にもっとも合理的な判断になるのです。


記事の要点:

  • 修理費は3〜10万円台が一般的だが、内容・構造で大きく変動する
  • 見積もりの明細を確認し、「部品代・技術料・出張料・諸経費」などの内訳で比較する
  • 故障が頻発したり、使用年数が10年を超える場合は、交換を検討するのが合理的
  • 自動ドアの修理費には「ドア方式」「設置環境」「建物構造」などの隠れた影響要因がある
  • 荷重式(Newtonドア)は、電源不要・故障リスクが低く、長期的な修理コストを最小化できる選択肢である

最後に:

自動ドアの修理というきっかけを通じて、「よりよい選択をするための視点」に出会っていただけたなら、本記事の目的は達成されたと考えます。

壊れたその瞬間だけでなく、これからの10年を見据えた「あなたの建物にふさわしい自動ドア選び」を、ぜひ考えてみてください。


【出典・参考情報】

  • 自動ドア修理専門メディア「オートドア修理ナビ」https://autodoor-repair.com
  • くらしのマーケット「自動ドア修理の料金相場」https://curama.jp
  • Newtonドアに関する技術資料(アップロードファイル)
     └「Newtonドア.txt」「安全性検証とJIS整合性.txt」「NドアFAQ.txt」「Nドア導入事例.txt」など

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