自動ドアは、毎日の暮らしや業務に自然と溶け込んでいる設備のひとつです。あまりにも当たり前に使っているため、少し調子が悪くなっても「まぁ、たまたまかな」と見過ごしてしまうこともあるかもしれません。しかし、それが“本格的な不具合”の前兆だったとしたら——。

この記事では、「あれ?自動ドアの調子がおかしいな」と感じた方に向けて、故障かどうかを見極める方法と、実際にどのように対応すべきかを分かりやすく整理しています。自分で確認できるチェックポイントから、業者へ依頼する際に知っておきたいことまで、順を追ってご紹介します。


目次(このページの内容)

自動ドアの不具合、放置しても大丈夫?

「動いてはいるけれど、なんだかいつもと様子が違う」——そんな初期症状を軽く見ていませんか? 自動ドアの不具合は、初めは軽微なものでも、そのまま放置しておくと安全リスクや高額修理につながるケースが少なくありません。

要点:見逃しがちな初期サイン

不具合の初期症状としては、以下のようなものがあります:

  • ドアが開いたまま閉まらない
  • 何もないのに勝手に開閉する
  • 動作が遅い、もたつく
  • モーター音が大きくなった
  • 時々反応しない

これらは一見すると「使えてはいる」状態のため、見過ごされがちですが、内部の劣化やセンサーの誤作動、配線トラブルなどのサインである可能性もあります。

注意点:事故や故障の引き金になることも

とくに注意したいのは、開きっぱなしになる・勝手に開くといった動作です。セキュリティ上の問題や、挟まれ事故のリスクをはらんでいるため、「まぁそのうち直るだろう」と自己判断で放置しないことが大切です。

根拠:安全装置と制御系統の連動性

自動ドアは単に開閉する装置ではなく、センサー・制御盤・駆動部・安全装置といった複数のパーツが精密に連動しています。どれか一つでも異常が出ると、他の部位にも影響が及ぶ設計になっているため、「気になる症状」がある時点で確認する価値があります。


次に、「不具合かもしれない」と思ったときに、業者に頼む前に自分で確認しておきたいポイントを整理していきます。自力でチェックできることは意外と多く、判断の助けになります。


まず確認したい、自分でできる5つのチェックポイント

自動ドアの不具合に気づいたとき、すぐに業者へ連絡する前に、基本的な部分を自分で確認しておくことは非常に重要です。
これは単に費用を節約するというだけではなく、本当の故障かどうかの見極めに役立ち、対応もスムーズになるからです。


手順:1. 電源やブレーカーの確認

まず最初に確認すべきは「電源の供給状況」です。

  • ブレーカーが落ちていないか
  • 制御盤のランプが点灯しているか
  • 緊急停止スイッチが作動していないか

これらは意外と見落とされがちで、清掃時や他の作業員によって操作されていることもあります。


手順:2. センサーや反射板の清掃

次に見るべきはセンサー類です。

  • センサーや反射板に汚れ、ホコリ、虫が付着していないか
  • 遮るものが置かれていないか
  • 日光や照明の反射で誤作動していないか

とくに**センサー誤動作の原因の多くは「清掃不足」**です。柔らかい布でやさしく拭くだけでも改善するケースがあります。


手順:3. 開閉スイッチ・セレクターの状態

操作スイッチの設定や接点不良も、よくあるトラブルです。

  • 「開放モード」になっていないか
  • タイマー設定で制御されていないか
  • スイッチ自体が物理的に壊れていないか

ドアの動作モードを切り替えるスイッチ(セレクター)が、意図せず「常開モード」になっていると、開きっぱなしになります。


手順:4. ガイドレールや戸車まわりの異常

動作中に異音がしたり、ドアがガタつくようであれば、レールや戸車の状態を確認しましょう。

  • ゴミや砂利が詰まっていないか
  • レールに歪みがないか
  • 戸車が劣化していないか

この部分に問題があると、「ドアが閉まりきらない」「ガタつく」「途中で止まる」などの症状が出ます。


手順:5. 周囲環境の影響を確認

外部環境によって誤作動を起こすこともあります。

  • 強風でドアが押し戻されていないか
  • 貼り紙やポスターがセンサーに反応していないか
  • 人の通行が多すぎてセンサーが連続反応していないか

このような場合は、不具合ではなく環境要因による誤動作の可能性が高いため、原因を取り除くだけで解決することも。


注意点:無理な操作は厳禁

上記を確認しても問題が解消されない場合でも、自分で装置を分解・調整することは絶対に避けてください。
特に電動式の自動ドアは感電・挟み込み・動作誤作動などのリスクがあるため、内部構造に触れないことが重要です。


ここまでのチェックで「異常が明らかになった」「でも原因が特定できない」という場合は、次に紹介する「症状別の原因と対処のヒント」を参考にして、どのような状態かを整理してみましょう。


症状別・よくある不具合と原因のヒント

自動ドアの不具合には、よく見られる“定番のパターン”があります。
ここでは「こんな症状が出たら、どんな原因が考えられるか」を表形式でまとめつつ、それぞれの背景と対応策を解説していきます。


症状別チェックリスト(比較表)

症状考えられる原因自力対応可否専門対応の目安
ドアが開きっぱなしになるセンサー誤検知、反射板の汚れ、開放モード設定決まった時間に発生、清掃しても直らない場合
ドアが反応しない電源供給不良、センサー故障、配線トラブル制御盤のランプ消灯や異音を伴う場合
ドアが途中で止まる/戻るモーター負荷過多、障害物検知、戸車の摩耗開閉速度が著しく低下、異音を伴う場合
ドアがガタつく・異音がするレール汚れ、戸車劣化、駆動系トラブル清掃後も異音が続く、動作にムラがある場合
勝手に開閉を繰り返す外光・風・誤設置によるセンサー誤作動天候や環境要因を除去しても症状が続く場合

ケース解説:放置しがちな“誤作動”の正体

たとえば「誰もいないのにドアが開く」現象。これは以下のような要因が考えられます:

  • 強い日光や街灯の反射がセンサーを誤検知
  • 植栽の葉が風で揺れてセンサー範囲に侵入
  • 壁面ポスターの反射材がセンサーと干渉

このようなケースでは、**「不具合」ではなく「環境との相性の問題」**です。
ただし、センサーの感度が経年で狂ってきている場合もあるため、繰り返すようなら点検が必要です。


要注意:不具合の裏には“複数の要因”が潜む

自動ドアのトラブルは、一つの原因で起きているとは限りません。
たとえば「途中で止まる」症状は、レールの異物+戸車の摩耗+制御設定のズレが同時に重なっていることもあります。

このような場合、一部を掃除しただけでは直らず、「何をしても効果がない」と感じてしまいがちです。


判断ポイント:専門対応の見極め

以下に当てはまる場合は、業者に相談すべきです:

  • 電源を確認しても制御盤が無反応
  • 明らかに異音や焦げ臭がする
  • 自力で改善しても、すぐに再発する
  • 安全面(挟まれ・セキュリティ)が不安

このようなときは「そのまま使い続ける」のではなく、“異常がある前提”で安全な対応を取ることが必要です。


次は、実際に業者に依頼するかどうかを判断するために、「どこまでが自分で判断できるラインか」「業者に伝えるべき情報は何か」を整理していきましょう。


業者に頼むべき判断基準と伝えるべきこと

不具合があると感じたとき、「これは業者に連絡すべきかどうか」判断に迷う方は少なくありません。
ここでは、プロに依頼すべきかを見極めるための基準と、連絡時に必要な情報整理のコツを紹介します。


判断基準:ここまで来たらプロに任せるべき

次のような状態であれば、自力対応の範囲を超えていると考えてください:

  • センサーの清掃や設定確認をしても改善しない
  • 異音や匂いなど、明らかな異常がある
  • 一度は直っても、短期間で再発する
  • 動作不良が時間帯や状況によって変化する

これらは、内部部品の劣化や制御回路の異常である可能性が高く、素人判断では見抜けません。


伝達のコツ:症状を“見える化”して伝える

業者に修理を依頼する際に、以下のような情報を事前にメモしておくとスムーズです。

  • 症状が発生するタイミング(時間帯、天候、混雑時など)
  • 具体的な症状(例:開閉の遅れ、異音、反応しないなど)
  • 症状の頻度や変化(常時、時々、突然など)
  • 異常音や臭いがあるかどうか
  • 過去の修理履歴や交換部品の情報(わかる範囲で)

特に「いつから」「どんな風に」がおおまかにでも分かると、業者側が原因を絞りやすくなり、対応の正確さが向上します。


補足:修理?交換?点検契約?それぞれの選択肢

自動ドアの対応方法には、単なる修理以外にも複数の選択肢があります。

対応方法特徴こんなときに
部分修理必要な部位だけを直す。コストを抑えやすい初期不良や軽度のトラブル
機器交換センサーや制御盤などのユニットごと交換部品劣化が激しい場合
ドア本体の交換すべて新しくする老朽化や安全基準を満たさない時
点検契約年間契約などで定期的に保守長期的に安全性・コストを抑えたい時

「今すぐに直す」だけでなく、今後のメンテナンス体制をどう整えるかも、選択の軸として重要です。


このように、単なる修理依頼ではなく、「判断・伝達・方針決定」までを一貫して考えることで、より的確で納得のいく対応が可能になります。

次は、そもそもこうした不具合が「なぜ起きるのか?」という、構造・設計の違いによるリスクの違いについて、掘り下げていきます。


不具合の裏にある「設計の違い」に注目

一見すると同じように見える自動ドアですが、実は設計方式によって不具合の出方や起こりやすさがまったく異なります。
ここでは、荷重式と電動式の違いを中心に、「構造起因の不具合リスク」について考えてみましょう。


根拠:自動ドアは「設計思想」で故障リスクが変わる

大多数の自動ドアは「電動式」で、モーターで戸を動かし、センサーが人を検知して動作します。
一方で、Newtonドアのような「荷重式(重さで動く)+バネ式自閉機構」の設計は、

  • 電気制御に依存しない
  • モーターや配線が存在しない
  • 機械的にシンプル

という特徴をもち、構造的に壊れにくい/誤作動しにくい設計になっています。


詳細:それぞれの不具合傾向の違い

タイプ主な不具合原因特徴故障時の対応難易度
電動式センサー誤動作、配線劣化、制御盤トラブル多機能で利便性が高いが、部品点数が多くトラブルが起きやすい高い(技術者が必要)
荷重式バネ劣化、ドア戸車摩耗構造が単純で、誤作動や電気トラブルとは無縁低め(調整や部品交換で対応可能)

特に「センサー誤動作」や「勝手に動く」といった症状は、電動式特有のトラブルであり、荷重式では原理的に発生しません。


問いかけ:「そもそも、適切なドアだったのか?」

もしあなたの施設や建物が、「停電時でも使えるようにしたい」「人の出入りが不規則」あるいは「メンテナンス費用を抑えたい」といった条件をもっていたとしたら——

はたして、今の自動ドアは本当に合っているでしょうか?

「不具合が起きやすい設計」だったことで、頻繁にトラブルや誤作動が起きていたのだとすれば、それはドアの選定段階での“適ドア適所”がなされていなかった可能性があります。


まとめ:不具合は「構造の選び方」が原因になることも

不具合に対する根本的な対処は、**「構造的に壊れにくいドアを選ぶこと」**にもつながります。
目の前のトラブルだけでなく、「なぜ今のドアにそのトラブルが起きたのか」を考えることで、長期的なトラブル回避にもつながるのです。

次に、こうした不具合を未然に防ぐためにできる「日常点検」と「専門的な定期点検」の違いについて説明します。


【予防】再発を防ぐには?日常点検と専門チェックの違い

不具合が発生したときに対応することも大切ですが、できれば未然に防ぎたいというのが本音ではないでしょうか。
このセクションでは、日常点検でできることと、専門業者による定期点検の役割・費用感を整理します。


手順:日常的に確認すべきポイント(週1〜月1で実施)

施設のスタッフや管理者が簡単に確認できる項目としては、以下のようなものがあります:

  1. センサーや反射板に汚れ・ホコリがないか
  2. 開閉スピードや動作音がいつもと変わっていないか
  3. 戸車まわりのゴミ詰まりやガタつきがないか
  4. 制御盤やセレクターに異常ランプが出ていないか
  5. ドア周辺に遮蔽物や貼り紙などが設置されていないか

こうした日常点検は、「予兆」に気づくために非常に有効です。
特に音・速度・反応の変化は早期のサインとして役立ちます。


注意点:外から見える部分だけでは限界もある

ただし、日常点検では確認できない部分もあります:

  • 制御盤の内部劣化(電気系統)
  • センサー感度の微調整
  • 戸車やガイドレールの摩耗具合
  • 安全装置(挟まれ防止機構)の精度確認

これらは、専門知識と専用機器がないと判断できない項目であり、誤判断が事故を招くリスクにもなります。


専門点検の役割と費用感

業者による定期点検では、以下のような対応が行われます:

  • 動作確認(安全センサー・緊急停止ボタンなどの動作テスト)
  • 各部清掃・注油(ドアレール、戸車、ガイド)
  • 制御設定の最適化(開閉速度、感度など)
  • 消耗部品の状態確認と予防的な交換提案

一般的には、1回あたり5,000〜20,000円程度の費用がかかることが多いですが、定期契約(年1〜2回)にすることでコストが抑えられるケースもあります。


長期的なメリット:事故防止と修理費の削減

定期的な点検を行うことで、

  • 大きな故障の予防
  • 安全リスクの回避
  • 修理費の削減
  • 寿命の延長

といったメリットが得られます。とくに、不具合が出てから慌てて修理するより、結果的に安く済むことが多いです。


未来視点:選定・契約の見直しという選択肢も

不具合やトラブルが頻発しているならば、それは単なる「点検不足」ではなく、「そもそもの設計・運用・契約の見直し」が必要なサインかもしれません。

  • 点検契約がないなら導入を検討する
  • 自動ドアの構造自体が用途に合っているか再確認する

このように、不具合の“原因”だけでなく、“背景”にも目を向けることが再発防止のカギです。


ここまで、自動ドアの不具合に関する基本的な見極めと対応、そして再発予防までを一貫して解説してきました。

最後に、全体のまとめと「適ドア適所」の視点をお伝えします。


【適ドア適所】にそったまとめ

自動ドアの不具合は、単に「壊れたから直す」だけで終わる話ではありません。
そこには、設計の選び方、日々の使い方、そして保守の体制といった、さまざまな要素が関係しています。


本記事のまとめ:

  • 不具合の初期サイン(開きっぱなし、誤作動、異音など)は見逃さずに対応を
  • 電源やセンサー、環境要因など「自力でチェックできるポイント」は多数ある
  • 原因不明や再発する場合は、業者に正確な情報を伝える準備が重要
  • 修理・交換・点検契約など、状況に応じた対応方法を理解しておく
  • 電動式と荷重式では構造が異なり、不具合のリスクにも差がある
  • 日常点検と専門点検を組み合わせることで、安全・安心・長寿命に繋がる

そして何よりも大切なのは…

その自動ドア、本当にその場所に合った“適切なドア”だったのでしょうか?

たとえば、停電時にも開閉できることが必要な場所に、電気依存型の自動ドアが入っていないか。
人の流れが不規則な施設に、誤作動を起こしやすい高感度センサーが使われていないか。

“適ドア適所”の考え方を取り入れることで、
不具合の発生そのものを減らし、トラブルに追われる日々から解放されるかもしれません。


この視点を持つことが、あなたの施設や建物にとって、もっとも価値ある「不具合対策」になると私たちは信じています。


【出典表示】

  • Newtonドア.txt
  • Newtonドアの安全性検証とJIS規格整合性.txt
  • NドアFAQ.txt
  • Nドア顧客セグメントと導入事例.txt
  • Nドア自社チャネル.txt

【荷重式自動ドア】Newtonドアの資料請求はこちらから→https://76auto.biz/newtonplus/registp/p-offer.htm

【荷重式自動ドア】NewtonドアのYoutubeチャンネルはこちらから→https://www.youtube.com/@newton_plus

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