自動ドアといえば、真っ先に思い浮かぶのは「スーッと横に開く引き戸タイプ」ではないでしょうか。しかし、実は自動ドアにはいくつかの開き方があり、その中でも「両開き」という形式は、意外と知られていない奥深い選択肢のひとつです。

本記事では、「両開き自動ドアってどんなもの?」「どんな場所に向いているの?」「片引きや片開きと比べて何が違うの?」という疑問を持つ方に向けて、構造の基本から、設置のメリット・注意点、判断ポイントまでを丁寧に解説していきます。



目次(このページの内容)

自動ドアの「両開き」ってどういう意味?

自動ドアの「両開き」という表現は、意外と曖昧で、人によって指しているものが異なります。この記事では、まず最初にこの言葉の意味を正確に整理しておきましょう。

要点:

  • 「両開き」という言葉は、建築やドアの世界では複数の形式を指すことがある
  • 自動ドアにおいては、主に「両引き戸」タイプを意味することが多い
  • ただし「両開きドア(=左右に開く開き戸)」を自動化したものも存在する

手順:よくある混同パターンを理解する

  1. 「両開き=左右に観音開きのように開く」→ 一般的な建築用語ではこの意味
  2. 「自動ドア 両開き」→ 業界的には「両引き戸」(=左右に開いて左右に引き込む)を指すケースが多い
  3. 「開き戸自動ドア」→ 通常のドアのように“押す/引く”動作をモーターで自動化したもの(プッシュプル自動ドア)

根拠:建築現場での言葉の使い方

建築設計図では「開き戸」「引き戸」「回転ドア」などの区別が厳密にされますが、Web上では「両開き=両引き」と表現されていることが多く、混乱の元になっています。

特に「両開き 引き戸 自動ドア」などで検索すると、多くの施工例やカタログにおいては「両引き戸(センターオープン)」タイプが紹介されています。


注意点:メーカーや現場ごとに定義が曖昧なケースもある

自動ドア業界においても、「両開きドア」という言い方をしていても、実際には「両引き戸」だったという事例は少なくありません。そのため、実際に導入を検討する際は、言葉のイメージに頼らず「構造図」や「開閉方式」を具体的に確認することが大切です。


要点まとめ:

  • 自動ドアの「両開き」は、一般的には「両引き戸」のことを指す
  • 「両開きの開き戸型自動ドア」も存在するが、普及率は低い
  • 用語の混同によって誤解しやすいため、確認は「開閉方式の構造ベース」で行うのが正確


両開きタイプの自動ドアにはどんな種類がある?

自動ドアを「両開きタイプ」にしたいと考えたとき、選べる選択肢は1つではありません。実は、構造や開き方の違いによって複数のバリエーションが存在し、それぞれに向き不向きがあります。このセクションでは、代表的な両開きタイプの自動ドアの種類と、それぞれの特徴について詳しく解説していきます。

要点:

  • 両開き=左右に開くが、方式には「引き戸タイプ」と「開き戸タイプ」がある
  • 自動化の方式にも「モーター式」と「荷重式(バネ式)」がある
  • 設置現場の構造条件によって、選ぶべき形式は異なる

種類①:両引き戸(センターオープン型)

構造:

中央から左右にスライドする2枚の扉が、両側の壁に引き込まれるように開く構造。いわゆる「引き戸」の両開きバージョンで、業界では「センターオープン」とも呼ばれます。

特徴:

  • 開口部が広くとれる(2枚のドアが両側に引き込まれるため)
  • デザイン性が高く、ホテルや大型施設の正面入口によく使われる
  • 動線の確保やバリアフリーにも適している

適している場所:

  • 商業施設の正面出入口
  • 医療施設・高齢者施設のバリアフリー対応
  • 公共施設・駅・庁舎など、大量通行が想定される箇所

種類②:両開き開き戸(プッシュプルタイプ)

構造:

左右の扉が中心から外側に開く形式。観音開きと同じ構造で、蝶番や専用アームで開閉し、モーターで自動化されたものです。

特徴:

  • 「手動の両開きドア」をそのまま自動化できるため、改修向き
  • スペースの制限がある場所でも取り付けやすい
  • 強風の影響を受けやすいため、屋外設置には注意が必要

適している場所:

  • 小規模なビルのエントランス
  • オフィスの出入口
  • 屋内区画の間仕切り的な自動化

種類③:荷重式(バネ式)自動ドアの両開き型

構造:

人の荷重を感知して、バネの力でドアを開く非電動型の自動ドア。Newtonドアのように、電源不要で動作する。

特徴:

  • 電源不要で停電時も動作可能(非常口などに最適)
  • 機械的構造で、故障が少なく長寿命
  • 両開き型としても設計可能(特注対応や大型施設向け)

適している場所:

  • 避難経路・非常口
  • 自然エネルギー志向の施設
  • 電源の確保が難しい場所(古い建物、仮設建築など)

注意点:見た目が似ていても、構造がまったく異なる

両引き戸と両開き戸は、見た目こそ「中央から開く」点で似ていますが、構造も設置方法も全く異なります。特に以下のような違いに注意が必要です:

比較項目両引き戸両開き戸
開閉方向横にスライド外側(または内側)に回転
設置スペース引き込み幅が必要回転スペースが必要
メンテ性モーターやセンサー多めアーム・蝶番の調整が重要
運用適性高頻度の開閉に強い小規模出入口に適する

要点まとめ:

  • 両開き自動ドアには大きく分けて「両引き戸」「両開き戸」「荷重式(バネ式)」の3種類がある
  • 設置環境によって適する方式が異なるため、「構造の制限」や「出入口の役割」から選ぶことが重要
  • 同じ“両開き”でも、方式の違いで利便性・コスト・耐久性に大きな差が出る


両開きにするメリットと注意点は?

両開きタイプの自動ドアは、見た目のインパクトだけでなく、機能面でも数多くの利点を持っています。しかしその一方で、導入前に知っておきたい注意点も少なくありません。このセクションでは、メリットと注意点の両面をバランスよく解説していきます。


要点:

  • 両開き自動ドアは開口部を広くとれる点が最大の魅力
  • スムーズな動線とデザイン性が評価されている
  • しかし、設置環境や安全管理の観点では配慮すべき点も多い

メリット①:開口幅が広く、通行しやすい

両引き戸タイプでは、2枚のドアが左右に開くため、中央部が大きく開口されます。これにより、以下のような利点が得られます:

  • 大人数の同時通行が可能
  • ストレッチャーや車椅子、カートなど幅のあるものも通行可能
  • 出入口の混雑緩和や誘導性の向上に貢献

特に、医療施設・福祉施設・駅・空港など、人の流れが多い場所では、「通しやすさ」が導入理由の上位に挙がります。


メリット②:デザイン性が高く、施設の印象が良くなる

両開きの構造は、シンメトリーで視覚的に美しいのが特徴です。

  • 正面性の強調(「ここが入口です」という明確なサイン)
  • ガラス戸との組み合わせで、開放感・高級感が演出できる
  • 商業施設やホテルなど「第一印象」が重視される場面で好まれる

見た目の印象は、利用者の心理に大きな影響を与えるため、「誰に使われる出入口か?」という視点で両開きを選ぶケースも少なくありません。


メリット③:動線の自由度が高い

両開きは、中央を大きく開く構造のため、左右どちらからの進入・退出にも対応しやすい特徴があります。これは以下のような場面で特に効果的です:

  • 一方通行でない施設(出入りが同じ方向)
  • 両方向から人が行き来する商業施設や駅
  • 自動ドアを境にエリアを区切る場合(内と外の区分け)

注意点①:スペースの制約に注意

両開き型の自動ドアは、構造上どうしてもスペースを必要とします。

  • 両引き戸の場合:左右の壁に引き込むスペースが必要(=左右に障害物があるとNG)
  • 両開き戸の場合:開き動作のための回転スペースが必要(=手前や奥に障害物があるとNG)

したがって、壁の構造、柱の位置、天井高など、建物の物理的制約により導入できないケースもあります。


注意点②:風や気圧の影響を受けやすい

特に両開き戸(観音開き型)の場合、外風やビル風の影響を受けやすく、

  • 自動開閉のスピードに支障が出る
  • ドアが閉まりきらない/閉まる際に大きな音が出る
  • 隙間風による空調効率の低下

といった問題が起こる可能性があります。風除室の設計やドアの重さ調整が必要になる場合もあるため、設置前の検討が重要です。


注意点③:安全管理の徹底が求められる

開口幅が広く、多くの人が通行する場所にこそ、以下のような安全対策が求められます:

  • センサーの設置位置と感度の最適化
  • 停電時や災害時の開閉方法の確保(非常開放機能など)
  • 定期メンテナンスによる動作確認・安全チェック

特に子どもや高齢者が利用する施設では、ドアの挟み込みや急な開閉による事故を防ぐための「多重センサー」「緊急開放装置」などの設置が推奨されます。


要点まとめ:

メリット注意点
開口が広く、通行がスムーズ引き込みスペースや開き動作の空間が必要
デザイン性が高く、正面性が出る風や気圧の影響を受けやすい
動線の自由度が高い安全対策やメンテナンスの必要性が高い


片引き・片開きと何がどう違う?比較表で整理

自動ドアにはさまざまな形式があり、どの方式を選ぶかは設置場所の条件や目的によって異なります。両開きと混同されがちな「片引き」「片開き」の自動ドアと比較することで、より明確な判断ができるようになります。

このセクションでは、それぞれの違いを比較しながら、自分の現場に最も適した形式がどれなのかを見極めるための材料を提供します。


要点:

  • 「見た目」だけで判断すると、構造や安全性の違いを見落とす
  • 自動ドア形式の違いは、「スペース」「コスト」「開口幅」「用途」で考えるのが効果的
  • 判断には比較表が有効

各形式の特徴と向き・不向き

比較項目両引き戸(両開き)片引き戸片開き戸
開閉方式中央から左右にスライド一方向にスライド外または内に回転
開口幅広い(扉2枚分)やや狭い(扉1枚分)狭い(片開きドア1枚分)
引き込みスペース両側に必要片側に必要不要(ただし回転スペース必要)
設置難易度高め(構造制限あり)比較的低い最も低い(改修向き)
電動/非電動電動が主流/荷重式も可電動が主流電動・荷重式どちらもあり
費用感(目安)中〜高低〜中低(最も導入しやすい)
向いている場所商業施設、駅、病院などオフィス、店舗、戸建住宅小規模施設、裏口、屋内仕切り
メンテ性・安全性高頻度使用に対応。安全センサー必須一般的な安全対策で可ドアクローザーなど簡易構造が多い

判断ポイント別の比較の見方

判断軸①:とにかく「開口幅」を広く取りたい

→ 両引き戸が圧倒的に有利。車椅子、カート、多人数の同時通行にも対応。

判断軸②:「スペース制限」がある

→ 引き込みスペースが確保できない場合は、片引き戸または片開き戸が現実的。特に既存ドアの置き換えでは片開きが選ばれやすい。

判断軸③:「初期費用を抑えたい」

→ 片開き戸(荷重式を含む)が最も費用を抑えやすい。ただし、使用頻度が高い施設ではメンテコストが上がる可能性もあるため、注意が必要。


注意点:見た目と「使いやすさ」は比例しない

「見た目が豪華」「開口部が大きい」という印象で両開きを選びがちですが、実際には導入後に「構造的に合わなかった」「メンテナンスが大変だった」という声も少なくありません。

現場に求められるのは、「日々の使いやすさ」「安全性」「故障リスクの少なさ」です。形式の違いが、利用者の動線やスタッフの負担にどう影響するかも検討材料にすべきです。


要点まとめ:

  • 片引き・片開きとの比較を通じて、両開きの「向いている条件」「不向きな条件」が明確になる
  • 開口幅、スペース、予算、安全性のバランスを総合的に判断することが重要
  • 「適ドア適所」の考え方で、自分の施設に最適なドア形式を選ぶ視点を持つことが、後悔しない導入のカギ


「両開きにすべきか」の判断ポイントとは?

「見た目が良いから」「開口幅が広いから」といった印象だけで自動ドアの形式を選ぶと、あとで不都合が出ることもあります。両開きタイプの自動ドアが“自分の現場”に合っているかどうかを見極めるには、いくつかの具体的な判断軸があります。

このセクションでは、建物の構造、使用目的、利用者の特性などに応じた「適ドア適所」の考え方を紹介しながら、両開きにすべきかどうかを判断する材料を提供します。


要点:

  • 両開きが向いているのは「開口幅」と「デザイン性」が重要な場所
  • 導線や避難経路、施工の自由度を加味することで失敗を防げる
  • 「自分の施設の使い方」に合っているかを基準に判断する

判断ポイント①:開口幅が必要かどうか

両開き(特に両引き戸)は、開口部が最大になる構造です。以下のようなニーズがある場合には、第一候補になります:

  • 車椅子やストレッチャーの通行
  • 同時に複数人が出入りする動線(出入口の混雑緩和)
  • 荷物搬出入・台車利用が多い施設

逆に「1人ずつの出入りが中心」「荷物の出し入れが少ない」場合は、片引きや片開きでも十分です。


判断ポイント②:建築的なスペース制限がないか

両開きには、引き込みまたは回転のためのスペースが必要です。以下に当てはまる場合は注意が必要です:

  • 両側の壁にガラスや柱があり、ドアが引き込めない
  • 開き戸タイプにしたいが、開く方向に物がある(通路・棚・柱など)
  • 天井高や壁厚の制限でレールや装置が設置できない

こうした物理的制約がある場合、両開きは不向きなケースもあるため、現場の構造図などを確認することが大切です。


判断ポイント③:利用者の属性と用途

誰が、どのようにその出入口を使うかも、ドア形式選びの大きな要素です。

利用者/用途両開きが向いている他形式が向いている
高齢者・障害者◎(開口広く通りやすい)〇(荷重式なども◎)
子ども(保育園など)◎(視認性・導線確保)〇(片開きも可)
商業施設◎(流れ重視・印象重視)△(スペースに応じて片引き)
オフィス裏口△(過剰性能の可能性)◎(片引き・片開きが合理的)
避難経路◎(双方向通行・非常開放)◎(荷重式との併用も可)

判断ポイント④:停電・災害時の動作

モーター式の自動ドアは、停電時に開閉ができなくなることもあります。特に「避難経路」に指定されている場所では、以下のような対策が重要です:

  • 両開きにした場合でも「手動解放装置」や「バッテリー式開閉」があるかを確認する
  • 荷重式(非電動)ドアと併設・併用できる設計かを検討する

災害リスクが高い地域や、高齢者施設などでは「電源不要で開く仕組み」も強く求められます。


判断ポイント⑤:将来的なメンテナンス・運用コスト

設置時の初期費用だけでなく、以下のような中長期的な視点も重要です:

  • 開口部が大きい=駆動部が多くなるため、定期点検・調整が必要
  • センサーの誤動作防止には定期的な調整が必要(両開きはセンサーも多い)
  • メンテナンス契約が必要か、現地対応可能な保守体制があるかを確認

設置費用が高くても、耐久性が高く、結果的にメンテ費用が少ない構造を選ぶことが、トータルでは合理的になることもあります。


【ケース別判断マトリクス】

判断軸/優先項目両開き(両引き/開き戸)片引き片開き(荷重式含む)
開口幅重視
スペース制限
安全性・通行頻度
デザイン性
施工性・費用
停電対策△(対策必須)◎(荷重式)

要点まとめ:

  • 両開きが向いているのは、開口部の広さ・動線・デザインが重視される施設
  • ただし、スペース制限やメンテナンス性、安全対策など複合的に検討する必要がある
  • 「適ドア適所」の視点を持ち、自分の現場に最も合う形式を選ぶことが、満足度と安全性を高める最短ルート


【適ドア適所】にそった「まとめ」

両開きの自動ドアは、見た目にも機能的にも魅力の多い選択肢です。しかし、導入にあたっては「現場にとって本当に最適な形式か?」という視点での見極めが非常に重要です。


まず、「両開き」とは何かを正しく理解する

自動ドアで言う「両開き」は、主に以下の2つの意味を持ちます:

  1. 両引き戸(中央から左右にスライド)
  2. 両開き戸(観音開きのように開閉)

ユーザーによって想像する形式が異なるため、業者と話すときには「見た目」ではなく、「開閉方式」で伝えることがトラブル回避の第一歩です。


次に、両開きのメリットと注意点を整理する

  • メリット
    • 開口幅が広く、動線がスムーズ
    • デザイン性が高く、正面性が強調される
    • バリアフリー・大量通行への適性が高い
  • 注意点
    • 設置スペースの制約を受けやすい
    • メンテナンスや安全対策が複雑になりやすい
    • 停電・災害時の対応をあらかじめ設計に組み込む必要がある

そして、「適ドア適所」の原則で判断する

両開きの自動ドアが“ふさわしい”のは、次のような環境です:

  • 商業施設・病院・駅・役所など、多数の人が頻繁に出入りする出入口
  • 高齢者や障害者の利用が想定される施設(開口幅・安全性が求められる)
  • デザイン性やブランディングを意識する建築(ホテル、公共施設)

逆に、以下のような場合は他の形式のほうが適していることもあります:

  • 設置スペースが限られている(片引き・片開きが現実的)
  • 停電リスクやメンテナンスの手間を減らしたい(荷重式などが有効)
  • 出入口の使用頻度が少ない(費用対効果が合わない可能性)

最後に:「形式選び」が安全と快適性を左右する

自動ドアの形式は、見た目や価格だけでなく、日々の使い勝手、安全性、将来的なコストに大きく影響します。

誰が、いつ、どのようにその出入口を使うのか?
施設の構造はどうなっているのか?
万が一のときにも安全を確保できるか?

こうした多角的な視点で「適ドア適所」を意識して選ぶことが、利用者にも運用者にも最良の結果をもたらします。


出典表示:

  • Newtonドア(荷重式自動ドア)製品資料
  • Newtonドアの安全性検証とJIS規格整合性資料
  • 自社顧客セグメント資料/FAQ情報より再構成
  • 公開されている建築・設備業界の専門記事(SERP分析より)

【荷重式自動ドア】Newtonドアの資料請求はこちらから→https://76auto.biz/newtonplus/registp/p-offer.htm

【荷重式自動ドア】NewtonドアのYoutubeチャンネルはこちらから→https://www.youtube.com/@newton_plus

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