「自動ドア」と聞くと、大型施設や商業ビルに設置される大がかりな電動装置を想像する方が多いかもしれません。しかし近年では、個人商店や小規模なカフェ、クリニックなど、コンパクトな店舗でも自動ドアの導入が進んでいます。

なぜでしょうか?
それは「利便性」や「バリアフリー対応」といった顕在的なニーズに加え、店舗設計の一部として空間演出・動線計画に組み込まれることが増えているからです。

とはいえ、自動ドアは「ただつければいい」ものではありません。設計段階での選定ミスや、施工フローの理解不足によって、店舗全体の動線や印象、安全性にまで影響するトラブルも少なくないのが実情です。

本記事では、

  • 自動ドアを設計段階でどう扱うべきか
  • 施工・工事は誰に、どこまで頼めるのか
  • 店舗に合う種類や機能はどう選べばいいのか
  • 見落とされがちな安全基準や設置後の運用の話

といった、**「自動ドアと店舗設計をつなぐ視点」**にフォーカスして、できる限り実践的かつ中立的にお伝えしていきます。

読み終えたときには、自動ドアに関する「よくわからない」が「自信を持って判断できる」に変わっているはずです。
それでは、順を追って確認していきましょう。


目次(このページの内容)

なぜ今、自動ドアを導入する店舗が増えているのか?

要点:

最近では、コンビニやドラッグストアといった大手チェーンだけでなく、小規模な店舗やクリニック、個人経営の飲食店などでも自動ドアの導入が進んでいます。その背景には、衛生・安全・利便性のニーズの高まりと、デザイン性や省スペースといった設計的要請が複合的に影響しています。


背景:感染症をきっかけに変わった“ドアの役割”

2020年以降、店舗の入口は「ただの出入口」ではなくなりました。
非接触の需要が高まり、手を触れずに開閉できる自動ドアの価値が再評価されるようになったのです。

実際に多くの施設で、「手動ドア → 自動ドア」への切り替えが進みました。
これは、医療施設や福祉施設だけでなく、衛生意識が高いカフェや美容院、小売店などにも波及しています。


利便性の再発見:「お客様の快適動線」をデザインする

もう一つの背景は、店舗設計そのものが“動線デザイン”を重視するようになったことです。

  • 両手がふさがったお客様(例:買い物袋・ベビーカー)
  • 高齢者・車いす利用者
  • 雨の日の荷物の出し入れ

こういった場面を設計段階で想定し、入口の機能性を高めることは、結果的に**「来店体験の質向上」**に直結します。

とくに小規模な店舗では、入口の快適性が「入りやすさ=売上」につながるため、自動ドアの導入が“空間設計上の投資”として再評価されているのです。


自動ドアは「大げさな設備」から「店舗価値の一部」へ

従来のイメージでは、自動ドアは大規模施設のための高額設備という印象がありました。
しかし今では、以下のような理由から「もっと身近な選択肢」として浸透しつつあります。

  • コンパクトで軽量なモデル(例:荷重式や簡易自動開閉ユニット)の登場
  • 小規模工事でも対応可能な業者の増加
  • 後付け可能な「非電動型」の選択肢の存在
  • 補助金や助成金制度による導入支援

こうした変化が、これまで「自動ドアはうちには合わない」と感じていた店舗経営者の選択肢を広げています。


店舗設計に自動ドアを組み込むとき、最初に考えるべきことは?

要点:

自動ドアの導入は「最後に考えればいい設備」ではありません。設計段階の初期から位置・種類・開閉方式・電源の有無などを含めて検討しなければ、動線・デザイン・工事の難易度に悪影響を与えることがあります。自動ドアの計画は、**建築設計・内装・設備の調整が必要な“設計の一部”**です。


まず整理したい3つの前提条件

設計段階で自動ドアを導入したいと考えたとき、まず以下の3点を確認することで、後の混乱を避けられます。

  1. どこに設置するか(外装 or 内装?メイン or サブ動線?)
     例:入口ドア/中間の区画扉/バックヤード
  2. 何のために設置したいか(利便性・衛生性・誘導性・バリアフリーなど)
     →目的によって必要な性能やセンサー仕様が変わります
  3. どんな建物・設計状況か(新築?改装?既設ドアの活用?)
     →既設ドアを残すのか、全体を刷新するのかで施工方法が大きく異なります

自動ドアは“設計変更の引き金”になる可能性も

自動ドアは、開閉の方向や稼働スペース、電気配線の有無などに応じて、壁厚・扉周囲の納まり・床面処理に関わることがあります。

とくに自動ドアが「壁内引き込み式」「外付けレール式」かなどの仕様によって、

  • 壁の中にスペースが必要か
  • 下地補強は必要か
  • 見え方(意匠)はどう変わるか

といった問題が生じ、他の工事や意匠と干渉することが多いのです。

つまり、設計の後半で「やっぱり自動ドアにしたい」と思っても、すでに手遅れということが起こりうるのです。


設計士・建築業者・設備業者と「誰が何を決めるのか」

もうひとつ重要なのは、「誰が、何を、いつ決めるか」が曖昧なまま進むと、責任の所在が不明確になるという点です。

要素担当可能な立場説明
デザイン・意匠建築士/内装設計士建築物のファサードや統一感を重視
機器仕様・型式自動ドア業者開閉方式やセンサー範囲などの専門情報
建築との取り合い調整現場監督/工務店壁厚・レール設置・構造納まりの整合
電源や配線の確保設備設計/電気工事業者特に電動式の場合、事前準備が必須
メンテナンス・保守自動ドア業者設置後の点検・修理や部品供給の可否

このように、自動ドアの導入には複数の専門家が関わるため、早期に調整を開始しておくことがトラブル回避の第一歩です。


自動ドアの種類と、店舗に合う「選び方の軸」とは?

要点:

自動ドアには「スライド式」だけでなく、回転式や引き込み式、スイング式、そして最近注目されている「荷重式」など多彩なタイプがあります。それぞれに動作原理、必要スペース、コスト、安全性の観点でメリット・デメリットがあり、設置場所の条件と利用者の動線に応じた選択が必要です。


種類別の基本的な特徴と向き不向き

種類特徴主な用途・適性注意点
スライド式(引き戸型)横にスライドして開閉多くの商業施設・クリニック等で採用開閉スペース(左右)確保が必要
回転式円形に回転して開閉大型施設・エントランスで使用設置面積が大きく、価格も高め
スイング式(開き戸型)前後に開く小スペース、個人店・バックヤード開閉スペースが前方に必要、接触リスクあり
引き込み式壁の中に扉が格納されるデザイン性重視の店舗建築構造に依存し、コスト高め
荷重式(非電動)扉に体重をかけると自動開閉小規模店舗、電源不要・静音高速開閉や大開口には不向き

選び方の3つの基本軸

① 動線と用途の一致

  • お客様の動きやスタッフの通行頻度に応じて「開き方」「スピード」「静音性」を考える
  • 店舗の外観だけでなく、**店舗内の配置(什器・受付位置)**までを含めた動線で選ぶ

② スペースと建築的制約

  • スライド式は「引きしろ=左右のスペース」が必要
  • スイング式は「開く方向のスペース」が必要
  • 荷重式は配線不要なため、壁や天井の干渉を受けにくい

→ 建物の構造と干渉しないか?を設計段階で必ず確認

③ ランニングコストとメンテ性

  • 電動式はメンテナンスが定期的に必要(センサー、モーター、開閉機構)
  • 荷重式などの非電動型は故障リスクが極端に低く、点検も簡易
  • 初期費用だけでなく、10年後の維持管理まで視野に入れる

ケース別に見るおすすめのタイプ

シーンおすすめタイプ理由
コンビニ・薬局スライド式(センサー付き)開閉頻度が高く、手が塞がりがち
美容院・カフェスライド or 荷重式落ち着いた印象と静音性を重視
クリニックスライド式+押しボタン高齢者・車椅子対応、制御しやすい
小規模ブティック荷重式電源不要・外観デザインが保てる
医療施設・公共施設スイング式 or スライド式建物基準(バリアフリー)に対応

設計段階で押さえるべき「動線」と「建物条件」

要点:

自動ドアの性能や見た目を重視する前に、**店舗内外の「人の流れ」と「建築的な制約条件」**を正しく把握しておくことが、設計成功の鍵です。この段階で見落としがあると、設置後に「開閉しにくい」「思ったより圧迫感がある」「施工費用がかさんだ」などのトラブルにつながります。


設計段階で押さえるべき「動線」と「建物条件」(つづき)


1. 動線設計の基本:人の流れを読む

自動ドアは、「誰が」「どこから」「どう動くか」を正確に想像しないと、逆に動線を阻害する要因にもなりかねません。

具体的に想定すべきポイント:

  • 店内と店外の往来頻度:お客様だけでなく、スタッフの出入りも含めて考える
  • 開閉のタイミング:ピーク時間帯に扉の開閉が頻繁になるか
  • バリアフリー対応:ベビーカー、車椅子、杖の利用者を想定するか
  • 視線の抜け・入口の存在感:開放感を持たせたいか、仕切りたいか

とくに重要なのは、他の設備との位置関係です。
入口正面にすぐ什器や受付カウンターがあると、開閉時に干渉してしまい、スムーズな動線をつくれません。


2. 建物の条件と納まり:現実的に“付けられるのか?”

見た目や機能性だけでなく、建物の構造や工法によって設置できる自動ドアの種類は限られることがあります。

よくある設計時の見落とし:

  • スライド式を希望したが「引きしろ(横の壁スペース)」が足りない
  • 壁内引き込みを想定したが「躯体壁」があるため不可能
  • スイング式を選んだが「開閉スペース」が確保できず、通路をふさぐ
  • 電動式にしたいが、電源・配線ルートの確保が未設計

このようなトラブルを防ぐためには、建築図面と照らし合わせて**「必要な動作空間」と「干渉リスク」を明確にしておく必要**があります。


3. ドアの開閉方向と周辺との関係

スライド式でもスイング式でも、扉の開く方向が周囲とどう干渉するかは要確認ポイントです。

  • 店外側に開くスイング式:歩道や道路と干渉する場合、法的にもNG
  • 店内側に開くと:什器やお客様と接触のリスク
  • スライド式でも:戸袋(引き込み部分)の設置位置に障害物がないか

4. 施工のしやすさ=結果としてのコスト

設計段階でこれらを整理しておかないと、いざ施工の段階で**「想定より大がかりな工事」が必要になり、予算超過や工期延長につながる**ことがあります。

例えば:

  • 引きしろが足りない → 壁を増設/解体
  • レール取付位置がずれる → 意匠的に不自然な見た目に
  • 電源ルートが遠い → 床をハツって配線が必要に

こうした予期せぬ工事を避けるには、**「現場視点での設計レビュー」**が不可欠です。


施工・工事の流れ:どこに頼む?期間は?営業中は?

要点:

自動ドアの施工は、設計・製作・取付・電気工事など、複数の専門工程からなります。依頼先によってその分担や対応範囲が異なるため、「どこまで頼めるのか」を把握しておくことが重要です。また、営業中の施工可否や日数・騒音などの現場負荷も計画に影響する要素です。


施工・工事の流れ:どこに頼む?期間は?営業中は?(つづき)


自動ドア施工の基本フロー

自動ドアの設置は以下のような段階で進みます:

  1. 現地調査(採寸・下見)
     取付可能かどうか、建物状況や寸法を確認。建築図面があれば事前に共有。
  2. 設計・仕様確定(プランニング)
     開閉方式、センサー、素材、意匠のすり合わせ。動線・建物制約と整合を取る。
  3. 製作・部材手配
     特注部材が必要な場合、ここで納期に数週間かかることもある。
  4. 施工(取付・配線・調整)
     建物側の開口処理、レールや機器の設置、配線、動作確認。
  5. 完了検査・引き渡し
     安全装置・センサー・開閉速度などの設定調整、顧客確認と引き渡し。

誰に頼むべきか?業者選定の基本

自動ドアの施工は、以下のような立場の業者が関与するケースがあります。

業者タイプ担当範囲メリット注意点
建築工務店建物との整合/開口部の工事設計と連動しやすい自動ドアの専門性は低いことも
自動ドアメーカー/施工店機器・仕様・施工まで対応専門性・安全性・保守性に優れる建築との納まり調整は別途必要なことも
設備業者(電気)電源・配線工事電源設計とスムーズに連携自動ドア本体の選定には不向き

特に近年は、**設計〜施工〜保守まで一貫対応する「専門施工会社」**の需要が増えており、調整負担を減らしたい店舗側には向いています。


工期はどれくらい?営業中でもできる?

通常の新設(開口部ありの場合)

  • 現地調査〜引き渡しまで:約2〜4週間(製作期間含む)
  • 施工自体は1〜2日で完了するケースも多い
  • 夜間・休日工事も相談可(別途料金)

既存ドアの自動化(改修・後付け)

  • 電動式:扉交換+機構取付で1日〜2日
  • 荷重式などの非電動型:半日〜1日で完了する例が多い
  • ハツリレスレールなどを使えば床施工不要の短縮プランも

営業中に施工できる?

  • 入口の完全封鎖が必要な時間帯があるため、原則は休業日や営業時間外を推奨
  • ただし、仮囲いや仮設ドアで対応可能な場合もある(小規模工事)
  • 「静音」「埃が出にくい」「早く終わる」方法を選ぶことで営業継続も視野に

騒音・振動・養生などの「現場の配慮」

  • ガラスや金属部材を扱うため養生作業がしっかりしている業者を選ぶべき
  • 特に**床材(タイル・無垢材)や壁仕上げ材(塗装・石材)**への影響に注意
  • 商業施設やテナントでは、管理組合・ビル管理会社への事前申請が必要な場合あり

安全基準と法令対応:JISやバリアフリー法との関係

要点:

自動ドアの導入は、利便性やデザイン性だけでなく、安全性と法的基準への適合が欠かせません。特に「不特定多数が出入りする店舗」や「高齢者・障がい者の利用を前提とした施設」では、JIS規格やバリアフリー法、建築基準法との整合が求められます。これは設置者の義務でもあります。


安全基準と法令対応:JISやバリアフリー法との関係(つづき)


自動ドアの「安全対策」は、誰のためにあるのか

店舗における自動ドアは、単なる利便装置ではありません。
特に重要なのは、次のような人たちを守るために存在するということです。

  • お子様(動きが予測しにくく、挟まれリスクが高い)
  • 高齢者(反応速度が遅く、センサーに反応しづらいことがある)
  • 障がい者(杖・車椅子・介助者と一緒に通行)
  • ペットを連れた来店者(ドアの下部や動作スピードに注意)

こうした利用者に対して、「自動ドアが安全である」ことを証明するには、客観的な基準が必要です。それがJIS規格やバリアフリー法などの法的枠組みです。


JIS A 4722:自動ドア装置の安全に関する主要基準

JIS A 4722は、「建築用自動ドア装置」の性能・安全に関する日本工業規格です。
この基準に適合しているかどうかは、自動ドア業者を選ぶうえでも重要な判断軸となります。

主な要求事項:

  • 挟まれ防止機構:扉の端にゴム製パッキンやセーフティセンサーを設置
  • 開閉速度・力の制御:開閉のスピードや力が過度でないか
  • 非常時対応:停電・火災時に安全に避難できるか(例:フリー開放機能)
  • 扉の自己診断・異常検知:定期的な点検・エラー検知機能があるか

注意すべき点:

  • 一部の簡易型後付け製品は、JIS非対応である場合もある
  • 補助金制度を活用する場合、「JIS適合品」が条件になることがある
  • 賃貸物件やテナントビルでは、建築主からJIS準拠を求められることが多い

バリアフリー新法との関係

公共性の高い施設や多数の人が出入りする店舗では、**「高齢者・障がい者等の移動等の円滑化の促進に関する法律(通称:バリアフリー法)」**への適合が求められることがあります。

関連するポイント:

  • 有効開口幅の確保(車椅子が通行可能な幅:概ね80cm以上)
  • 段差の解消と床面の滑り止め処理
  • 開閉時間の調整(ゆっくり開く、長めに開いているなど)

また、建築基準法とも絡むため、建築士や確認申請担当者と連携しながら進める必要があります。


安全と設計のバランスをとるために

デザイン重視で「枠を薄く」「センサーを目立たなく」としたい気持ちもわかります。
しかし、安全を犠牲にする設計は、結果として事故リスクや補償責任の増加につながるため、長期的に見てメリットはありません。

安全性を確保しつつ、美しく設置するためには、

  • 規格に対応した信頼性の高い製品を選ぶ
  • 設計段階でセンサーや安全装置の納まりを意識する
  • 実績ある業者に依頼し、アフターケアも視野に入れる

という判断が必要です。


よくある失敗と後悔:実例から学ぶ「選び方ミス」

要点:

自動ドアは“設置すれば便利になる”という単純な設備ではありません。設置場所、目的、建物構造、動線、運用体制を無視した導入は、「便利になるどころかストレス要因になる」という失敗につながります。ここでは、実際によくある後悔パターンとその背景を具体的に紹介します。


よくある失敗と後悔:実例から学ぶ「選び方ミス」(つづき)


失敗①:スライド式を選んだが、引きしろが足りず工事費が膨らんだ

ケース:

カフェ店舗で、「見た目もスマートで動作音も静かなスライド式を導入したい」と要望。設計段階での図面には反映されていたが、実際の現場では左右に「引きしろ(戸袋)」を確保できず、壁を新設して対応することに。

結果:

想定外の追加工事で約40万円増。外観も予定より野暮ったくなった。

教訓:

設計図面の段階で、「可動範囲」を平面だけでなく立体的に検証すべきだった。


失敗②:電動式にしたが、停電時にドアが動かず閉店対応に支障

ケース:

美容院での導入。動線も機能も申し分なかったが、停電時に自動ドアが開かず、スタッフが中に閉じ込められた事例。バッテリー対応型でなかったことが原因。

結果:

火災報知器作動時もドアが開かない可能性が発覚し、安全面で再施工の検討に。

教訓:

非常時の「フリー開放機能」やバッテリー搭載の有無は、見積時に必ず確認すべき。


失敗③:動線と合わない設置で、通行が不便に

ケース:

小売店舗で、「出入口の中央に両開きのスライド式を設置」。結果、通行が集中するレジ周りと動線がぶつかり、客がドアの前で渋滞する状態に。

結果:

お客様のストレスがたまり、別途バックヤード側に「手動ドア」を追加する羽目に。

教訓:

設置場所は「建物の正面」ではなく「人の動き」で選ぶべき。


失敗④:デザイン優先で安全装置が不十分に

ケース:

高級ブティックで、意匠優先のためセンサーを目立たない位置に配置。結果、小さな子どもが認識されず、開閉時に接触する事故未遂が発生。

結果:

追加でセーフティセンサーを設置し直し、デザインと安全性の両立を模索。

教訓:

安全機能は「削る」ものではなく「設計に溶け込ませる」べき要素。


【適ドア適所】という考え方で、自分の店舗に合うドアを選ぶには?

要点:

「自動ドア=スライド式一択」ではありません。設置場所の広さ、電源の有無、来店者の年齢層、営業スタイルなどに応じて、“その場所にもっとも適したドアを選ぶ”=適ドア適所という考え方が必要です。これは見た目や価格だけでなく、「運用の質」までを含めて考える判断軸です。


【適ドア適所】という考え方で、自分の店舗に合うドアを選ぶには?(つづき)


「適ドア適所」とは何か?

“適ドア適所”とは、ドアを単なる建具ではなく、**その場所の用途・空間性・安全性・運用性をふまえた「機能と設計の接点」**ととらえ、その場所に「もっとも適したドア」を導入するという考え方です。

これは「電動式がいい」か「手動が安い」かといった単なる比較ではなく、空間全体の在り方から逆算してドアを選ぶというアプローチです。


判断に使える7つのチェックポイント

以下の7点を自問することで、適ドア適所の考え方に近づくことができます。

チェック項目内容意味すること
① 設置場所は建物の外か内か?外部出入口/内部仕切り気密性や断熱、耐候性の要否を判断
② どのくらいの通行頻度か?高頻度/中程度/まれ耐久性と開閉スピードの優先度
③ 来店者の属性は?高齢者・子ども連れなどセンサーの感度、安全装置の有無
④ 店舗の電源は確保できるか?電源あり/電源なし荷重式など非電動型も検討余地あり
⑤ 視認性と誘導性の必要性は?開放的/閉鎖的透明ドア・表示灯などの要否
⑥ 空間演出のこだわりは?デザイン優先/機能優先引き込み式、素材選定などに影響
⑦ メンテナンス体制は確保できるか?定期点検あり/都度対応故障リスクに応じた選定が必要

例:荷重式自動ドアが「適ドア適所」になるケース

シーン1:カフェ・ブティック・ギャラリー

  • 電源が取りづらい/落ち着いた雰囲気を保ちたい
  • 開閉頻度は中程度で、開閉時の音が気になる
    → 荷重式の「静音性」と「非電動構造」がマッチ

シーン2:小規模診療所や接骨院

  • 高齢者の通行が多く、安全装置を過信したくない
  • 故障リスクの低い構造を重視
    → センサーに頼らず、直感的に使える荷重式が安心材料に

シーン3:マンションの共用部・集合玄関

  • 通行者の属性がばらつく
  • メンテ費がかさみやすい
    → 電気を使わないことで維持コストを極限まで削減可能

決して「高機能=最適」ではないという考え方

自動ドア選びでありがちな誤解は、「センサー式で高速開閉=上位互換」という思い込みです。
実際には、使う人・場所・頻度に合っていないドアほどストレスの原因になりやすいものです。

荷重式のように、

  • 電源が不要
  • 故障が少ない
  • 誰でも直感的に使える
  • 施工がシンプル
  • ランニングコストが極端に低い

という特徴を持つタイプは、「設計にとって都合が良い」だけでなく「運用において最も快適」であることが多いのです。


施工後のメンテナンスや運用面で知っておくべきこと

要点:

自動ドアは「つけたら終わり」の設備ではありません。特に電動式では、センサーの精度や開閉機構の摩耗など、継続的なメンテナンスが必要です。さらに、使用方法・環境によっては、故障や事故のリスクも変動するため、設置後の運用計画こそが導入成功のカギとなります。


施工後のメンテナンスや運用面で知っておくべきこと(つづき)


自動ドアの主なメンテナンスポイント

自動ドアの種類や構造によって、保守・点検の内容と頻度が異なります。
特に電動式の場合は、以下のような点検が定期的に必要になります。

点検項目内容頻度(目安)
センサーの動作感知範囲、誤作動の有無年1〜2回
開閉機構の潤滑モーター、レール、ベルトなど半年〜1年ごと
非常時対応の確認バッテリー、停電時の開放年1回程度
扉のズレ・異音開閉時の異常音、干渉状況に応じて
清掃ガラス、レールのゴミ・砂対策月1回以上が理想

保守契約は必要か?どこまで任せる?

自動ドア施工業者の多くは、**保守契約(年間点検サービス)**を提供しています。

保守契約のメリット:

  • 定期点検のスケジューリングを自動で管理
  • 突発的な故障時の優先対応
  • 部品交換が割安になる場合も

ただし:

  • 小規模店舗で開閉頻度が少ない場合、契約不要なケースもある
  • 非電動タイプ(荷重式など)はそもそも保守点検が不要に近い

▶つまり、ドアの種類と運用環境に応じた判断が大切になります。


使用環境がメンテナンスコストに影響する

以下のような要因によって、自動ドアの寿命や点検頻度は変化します:

  • ほこり・砂の多い立地(駅前・商店街・路面店など)
     → レール内の異物で誤動作が発生しやすくなる
  • 湿気・寒暖差の激しい場所(海沿い、山間部)
     → センサーの反応精度が劣化しやすい
  • 夜間の稼働時間の長い業態(コンビニ・ドラッグストア)
     → 消耗部品の劣化が早く、交換頻度が高くなる

スタッフが知っておくべき運用ルール

施工後、スタッフが知っておくべき基本的な運用ポイント:

  1. センサー範囲内に什器やディスプレイを置かない
  2. ガラス扉には、視認性を確保するマークや装飾を施す
  3. 開閉中に無理に通らない(誤動作の原因)
  4. 開閉速度の調整は業者に依頼する(自己調整はNG)

荷重式の場合の運用は?

荷重式(非電動型)の場合:

  • 可動部が単純構造なので、基本的に点検不要
  • 故障しても修理ではなく「部分交換」が中心
  • レールのゴミ掃除など、日常清掃レベルでメンテが完結

→ 電動式と比較して、圧倒的に手間がかからないため、小規模店舗や個人経営に向いています。


【まとめ】設計・施工・運用をつなげて考える自動ドアの導入戦略


自動ドアは、単なる「便利装置」ではない

この記事を通じて、自動ドアが単なる自動開閉装置ではなく、設計・施工・安全・運用すべてをつなぐ「空間デザインの一部」であることが見えてきたのではないでしょうか。

以下のような複数の要素が、導入の成否に直結します:

  • 設置場所の条件(建築的制約、動線との相性)
  • 使用目的や来店者層(バリアフリー対応、安全性)
  • 開閉方式の選定(スライド式/荷重式/スイング式など)
  • 電源の有無とランニングコスト
  • 施工期間、業者の選定、営業への影響
  • 導入後の点検体制とメンテ性

設計・施工・運用のどこか1つでもズレると、失敗する

例えば、

  • スペースが足りず、予定のドアが設置できなかった
  • 意匠重視で安全装置が弱く、事故につながりそうになった
  • 電動式を選んだが、停電時に営業できなかった

などのトラブルは、「考える順番」がズレていた結果です。


自信を持って導入判断するための「3ステップ思考」

  1. 目的と条件を整理する
     (誰のために・どこに・どんな使われ方をするか)
  2. 選択肢を中立に比較する
     (価格や機能だけでなく、適ドア適所の視点で)
  3. 設計・施工・保守をセットで見通す
     (どこまでを誰が対応してくれるかを明確に)

【適ドア適所】にそった「まとめ」

「何を選ぶか」ではなく、「どの場所に何を選ぶか」。
自動ドア選びは、空間の性格や目的に合わせた“配置設計の一部”です。

▼例えばこんな判断軸:

  • 「省スペースかつ静かにしたい」→ 荷重式が最適かもしれない
  • 「多くの人が頻繁に通行する」→ センサー式スライド型が向く
  • 「電源が取れない・意匠を壊したくない」→ 非電動式での構造検討を

この記事を通じて、「自分の店舗にはどんなドアが合うのか」が少しでも明確になれば幸いです。

自動ドアを入口だけの装置にせず、空間設計の一部として、適所に最適なドアを配置する視点をぜひ持ってください。

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