ユニバーサルデザインという言葉を聞くと、多くの人が「障がいのある人のための設計」や「バリアフリーのこと?」と考えるかもしれません。しかし実は、ユニバーサルデザインとは、もっと広く、もっと根本的な考え方です。年齢、性別、身体的特徴、言語、国籍、障がいの有無などにかかわらず、できるだけ多くの人が等しく「使いやすい」と感じるようにすること――それがユニバーサルデザインの本質です。

この記事では、ユニバーサルデザインの基本的な意味から、国際的に提唱されている「7原則」、そして建築・設備・自動ドアの分野での実際の設計指針までを、わかりやすく丁寧に解説します。特に「これから施設や空間の設計・改修を検討している方」や「すべての人に配慮した設計を目指す事業者」の方にとって、今後の検討のベースとなる信頼性の高い情報をお届けします。


ユニバーサルデザインとは?バリアフリーとの違いも解説


要点:

  • ユニバーサルデザインは「誰もが最初から使いやすい」設計思想
  • バリアフリーは「特定の障壁をあとから除く」対処的な考え方
  • 関連する用語との違いを明確にすることで、誤解を防ぐことができる

ユニバーサルデザインの定義と背景

ユニバーサルデザイン(Universal Design)とは、**「できるだけ多くの人にとって使いやすくなるように、最初から設計段階で配慮する考え方」**を意味します。1990年代にアメリカ・ノースカロライナ州立大学のロナルド・メイスらが提唱した概念で、当初は建築や都市設計の分野から始まりましたが、現在では製品デザイン、情報設計、サービス設計、教育分野まで幅広く適用されています。

単なる「誰にでも優しい設計」という以上に、ユニバーサルデザインは**“包括性(インクルージョン)”**の思想を持ち、マイノリティや特定条件を持つ人々だけではなく、あらゆる利用者を等しく重視する姿勢が求められます。


バリアフリーとの違い

ユニバーサルデザインと混同されがちな概念として、「バリアフリー」があります。どちらも「誰でも使いやすいようにする」という目的は共通していますが、アプローチに違いがあります。

比較軸ユニバーサルデザインバリアフリー
考え方初めから「誰もが使えるように設計」あとから「障壁を除去する」
対象範囲すべての人(年齢・国籍・障がいなど)主に高齢者・障がい者など
目的普遍的な使いやすさの実現利用困難な人への配慮
誰でも使える自動ドア、ユニバーサルトイレ車椅子用のスロープ、点字ブロック

ノーマライゼーションとの関係

「ノーマライゼーション」とは、障がいの有無に関係なく、すべての人が可能な限り通常の生活を送れるようにする社会理念です。ユニバーサルデザインは、この理念を具体的に社会や製品設計に落とし込むための手段の1つとされます。


インクルーシブデザインとの違い

近年、「インクルーシブデザイン(Inclusive Design)」という言葉も注目されています。こちらは、「排除されがちな人々の視点」をあえて設計プロセスの中に組み込むという方法論です。ユニバーサルデザインが「最初からすべての人」を対象にするのに対し、インクルーシブデザインは「これまで対象外だった人」への焦点を当てていく点でアプローチが異なります。


実は日常にもあるユニバーサルデザインの例

  • 押すだけで開く自動ドア
  • 大きな文字とシンプルな操作のリモコン
  • 表記が色と記号で区別された駅の案内板
  • 子供も大人も使える公共の洗面台
  • 右利き・左利きどちらにも使いやすい文房具

これらは、特定の人を想定したものではなく、最初から「すべての人」を前提に設計された例です。特に、公共施設や交通機関などでは、こうした考え方が広く浸透しています。


ユニバーサルデザインの7原則とは?それぞれの意味と活用例


要点:

  • ユニバーサルデザインには国際的に定義された「7つの原則」がある
  • 各原則は単独でなく、組み合わせて設計することで効果を発揮する
  • 建築・設備・製品など、あらゆる分野で実践が可能

ユニバーサルデザインの7原則とは

ユニバーサルデザインを設計に取り入れるための具体的な指針として、ノースカロライナ州立大学の「ユニバーサルデザインセンター」で1997年に定義された「7原則(Seven Principles of Universal Design)」があります。

それぞれが、使いやすさ・安全性・柔軟性・情報の伝達などに関する重要な設計の視点を提供しています。


各原則の意味と具体的な例

原則内容日常にある例
1. 公平な利用誰でも公平に使える設計障がいの有無にかかわらず使えるATM、同じ入口で使えるエレベーター
2. 使用における柔軟性使い方を選べる設計利き手を選ばないハサミ、音声とテキスト両方での案内
3. 簡単で直感的な使用誰でもすぐに使い方がわかる明確なアイコンの非常ボタン、操作方法が明快な家電
4. 感知できる情報情報がいろいろな形で伝わる視覚・聴覚・触覚の併用:信号機の音・色・形での案内
5. 失敗への寛容性ミスをしても大きな問題にならない設計戻るボタンのあるエレベーター、オーバーフローしない水道
6. 少ない身体的負担最小限の力で操作できる軽い力で開くドア、自動ドア、電動アシストつき設備
7. 接近・利用のためのサイズと空間十分な空間と操作しやすい寸法車椅子やベビーカーが通れる廊下・トイレの広さ

力です。


ユニバーサルデザインの具体例【建築・公共空間・製品・Webなど】


要点:

  • ユニバーサルデザインはあらゆる分野に取り入れられている
  • 公共施設、製品、IT、教育など、分野ごとに配慮の形が異なる
  • 成功事例には「誰でも自然に使える」という工夫がある

公共施設や建築物での具体例

ユニバーサルデザインが最も重要視される分野の一つが、建築や都市空間です。

実例:

  • 段差のない出入口やスロープ:高齢者や車椅子利用者だけでなく、ベビーカーやスーツケース利用者にも有効。
  • 多目的トイレ(ユニバーサルトイレ):障がいのある方や介助が必要な方、乳幼児連れにも対応。
  • 誘導ブロック・音声案内:視覚障がい者への情報提供。
  • 色や形で区別できる案内表示:誰でも直感的に認識できるように工夫。

プロダクト・家電・日用品での具体例

製品設計にもユニバーサルデザインの考え方は生きています。

実例:

  • 大きな文字とボタンのリモコン:高齢者や視力が弱い人にも操作しやすい。
  • ワンタッチで開閉できる容器:握力が弱い人にも扱いやすい。
  • 左右どちらでも使える文房具:利き手を問わない設計。

情報・IT・Webデザインでの具体例

デジタル社会においても、情報の届け方にユニバーサルデザインは求められます。

実例:

  • 色覚バリアフリーの配色設計:色だけに頼らず、形や文字で情報を補う。
  • 文字サイズ変更機能付きのWebサイト
  • スクリーンリーダー対応のサイト構造

教育やサービス現場での配慮

  • 教科書の読み上げ機能、拡大文字版
  • 多言語対応の館内案内
  • 手話や字幕付きの公共動画

なぜ今、ユニバーサルデザインが求められているのか?


要点:

  • 日本社会の高齢化と多様性の拡大が進んでいる
  • ユニバーサルデザインは「誰のため」ではなく「みんなのため」の設計
  • SDGsや国際観光にも対応できる柔軟な思想として注目されている

高齢化社会とユニバーサルデザイン

日本は世界でも類を見ないスピードで高齢化が進んでいます。これにより、以下のようなニーズが顕在化しています:

  • 杖や車椅子が必要な人の移動空間
  • 複雑な操作が苦手な人への配慮
  • 健常者も加齢により利用者側に立つ可能性

ユニバーサルデザインは、こうした変化に「誰もが利用者になる」という前提で応えることができます。


インバウンド・多文化共生への配慮

外国人観光客や在留外国人が増えるなか、日本語だけの表記やローカルな操作系では通じない場面も増えています。ユニバーサルデザインによる多言語・多文化対応は、もはやホスピタリティではなく「必須条件」と言えるでしょう。


SDGs(持続可能な開発目標)とのつながり

SDGsの中でも、ユニバーサルデザインは以下の目標と密接に関連しています:

  • Goal 10:人や国の不平等をなくそう
  • Goal 11:住み続けられるまちづくりを
  • Goal 3:すべての人に健康と福祉を

一人ひとりが等しく暮らしやすい社会をつくるためには、ハードとソフト両面からの設計が求められます。


建築・設備分野での設計指針:出入口・動線・ドアの配慮ポイント


要点:

  • 設備や動線は、ユニバーサルデザインを体現する「要の場面」
  • 出入口やドアは「最初の接点」として最重要ポイント
  • 荷重式自動ドアのような選択肢は、電源の要否を含めた“適ドア適所”が鍵

出入口や通路の設計視点

ユニバーサルデザインにおいて最も頻繁に使われ、かつリスクも高いのが「出入口」です。ここで配慮すべき代表的な要素は以下の通り:

  1. 段差の排除またはスロープ併設
  2. 十分な開口幅(90cm以上が目安)
  3. 押しボタン・センサーなどの操作系配置の最適化
  4. 視認性の高い表示(ピクトグラム・色彩配慮など)

自動ドアの開閉速度と検知範囲

自動ドアは便利な反面、開閉速度やセンサーの検知範囲が適切でないと高齢者や小さな子供にとって危険になる場合もあります。

  • 高齢者にはゆっくりすぎても戸惑う、子供には急すぎても怖い
  • 検知範囲が狭すぎると身体に接触するリスク
  • 一方で広すぎると無駄な開閉による不安定さや冷暖房ロス

これらのバランスは設置場所・利用者層によって適切な調整が必要です。


荷重式自動ドア(Newtonドア)の活用と意味

荷重式自動ドア(Newtonドア)は、電気を使わず、足元の床板にかかる重さをトリガーにして開閉するタイプの自動ドアです。

特徴:

  • 電源不要で停電時にも動作
  • 機械音がなく静か
  • 安全性と耐久性が高い
  • 誰が使っても同じ操作感(公平性)

これらの特徴は、まさにユニバーサルデザインが求める要件を満たすものであり、「適ドア適所」の観点からも非常に合理的な選択肢になります。


【適ドア適所】にそった「まとめ」


  • ユニバーサルデザインとは、誰かのためではなく「すべての人のため」の設計思想です
  • 定義や7原則を理解することで、「誰にでもやさしい空間づくり」の第一歩が見えてきます
  • 特に建築・設備・出入口まわりでは、自動ドアの種類や設計が決定的な意味を持ちます
  • 「適ドア適所」という考え方で、設置場所・利用者に最もふさわしい自動ドアを選ぶ視点が、実践的なユニバーサルデザイン実現の鍵になります

出典一覧

【荷重式自動ドア】Newtonドアの資料請求はこちらから→https://76auto.biz/newtonplus/registp/p-offer.htm

【荷重式自動ドア】NewtonドアのYoutubeチャンネルはこちらから→https://www.youtube.com/@newton_plus

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