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設計と施工の違いとは? どこから始めればいいのか

店舗づくりを考え始めたとき、多くの人が最初に混乱するのが「設計」と「施工」の違いです。この2つの言葉はしばしば一緒に使われますが、実際には役割も担当する会社も異なる場合があり、それぞれに明確な違いと重要性があります。

一言でいうと:

  • 設計=「どんなお店にするか」を考えるフェーズ
  • 施工=その設計をもとに「実際にお店をつくる」フェーズ

しかし、現実にはこの2つの工程が曖昧になっているケースも多く、店舗オーナーが「よく分からないまま流される」ように進んでしまうことも少なくありません。


手順:設計と施工の基本の流れ

  1. ヒアリングとコンセプト決め(設計)
    どんなお店にしたいのか、コンセプトやターゲットを明確にします。
  2. ゾーニング・レイアウト設計(設計)
    客席の数、厨房の位置、動線、トイレ、倉庫などを配置します。
  3. 図面化とデザイン提案(設計)
    建築図面や3Dパースで、空間イメージを具体化します。
  4. 施工会社への見積もり・発注(設計→施工)
    設計図をもとに、施工会社が金額と工期を提示します。
  5. 着工〜引渡し(施工)
    実際の工事を経て、完成・引き渡しとなります。

注意点:一括で頼む?それとも分離?

店舗づくりの依頼スタイルは、大きく2パターンに分かれます。

  • 一括方式(設計施工一貫)
    1つの会社が設計から施工までを一貫対応。窓口が一本化されるため楽ですが、設計の自由度や中立性が下がるケースも。
  • 分離方式(設計と施工を別会社に)
    設計と施工の専門家をそれぞれ選定。コストや品質の透明性は高まりますが、調整業務はやや煩雑。

どちらが正解ということではなく、以下のように考えるのがおすすめです。

観点一括方式が向いている場合分離方式が向いている場合
工期短縮したい/急いで開業したい時間に余裕がある
コミュニケーション業者とのやりとりを減らしたい自分の判断で比較・選定を進めたい
こだわりデザインにそこまで強いこだわりはない空間づくりに強いこだわりがある
予算管理コストをある程度お任せしたい見積もりや工事費用を細かく把握したい

根拠:なぜ違いを理解しておくべきか?

設計と施工を混同したまま進めると、

  • 設計後に「このデザインでは施工費が高すぎる」と判明する
  • 施工中に「こんなレイアウトのつもりじゃなかった」とトラブルになる
  • 契約後に設計の修正がしづらくなり、不本意な空間になる

といった問題が起きやすくなります。


要点まとめ:

  • 設計=構想と図面、施工=実際の工事
  • 両者の役割を理解しないと、トラブルの原因になる
  • 自分にとってどちらの依頼スタイルが合っているか、早めに判断しておくことが成功の鍵

店舗設計は「何を決める」仕事なのか

「設計って、結局どこまでやるの?」
これは多くの人が抱く疑問です。店舗設計という言葉から、オシャレな空間をつくることばかり連想しがちですが、実際には「どんな店舗をどのように運営するか」に深く関わる、極めて実務的な仕事でもあります。


一言でいうと:

設計とは、単なる空間デザインではなく、「導線・収益・業務効率」までも設計する仕事です。


手順:設計で決めるべき項目

  1. 店舗コンセプトとターゲットの明確化
    誰に何を届けたいのかを軸に空間全体を決めていきます。
  2. ゾーニング(空間の用途分け)
    客席/レジ/倉庫/トイレ/厨房などの配置と面積配分。
  3. 動線設計
    お客さまの動き、スタッフの作業動線がスムーズかを検討。
  4. 什器・備品の配置
    棚、テーブル、冷蔵庫、ディスプレイ什器などの配置を図面に落とし込む。
  5. 照明・空調・音響などの環境設計
    店の居心地や滞在時間を左右する要素。
  6. 設備要件と法的要件
    飲食店ならグリストラップや換気、美容室なら洗髪台の給排水、バリアフリー対応なども含む。

注意点:見た目だけで設計してはいけない

デザイン性ばかり重視してしまうと、以下のような問題が起こりがちです:

  • 導線が悪く、接客や業務が非効率に
  • ストック(在庫)を置くスペースが足りない
  • 電源コンセントの位置が使いづらい
  • トイレの場所が分かりにくい or 臭気対策が不十分

設計段階で「運営をシミュレーションする」ことが極めて重要です。


根拠:設計者は「調整役」でもある

設計者は、単に図面を描くだけではなく、

  • 保健所、消防署、建築基準法などへの適合
  • オーナーと施工会社の間での調整
  • 必要な機器の選定サポート

など、店舗オーナーの“代理人”のような立場も担う存在です。


要点まとめ:

  • 設計は見た目をつくる仕事ではなく、経営や業務を支える「運用設計」でもある
  • 客席・厨房・ストック・導線などをどう配分するかがポイント
  • 法令や許可申請との整合も必要で、店舗種別によって大きく異なる

施工にかかる費用とスケジュール感

設計の次にやってくるのが、実際の「施工」。この段階で、多くの人が現実的な費用やスケジュールのギャップに直面します。
「思っていたより高い」「そんなに時間がかかるの?」というのはよくある話。
ここでは施工の相場感や注意点を押さえておきましょう。


一言でいうと:

施工費は「坪単価 × 面積」だけでなく、設備・工法・選ぶ素材によって大きく変動します。


費用の目安:坪単価を基準に考える

店舗業種坪単価の目安(税抜)
カフェ約25〜45万円
美容室約30〜60万円
物販店舗約20〜35万円
飲食店(居酒屋など)約40〜70万円
テイクアウト専門店約20〜30万円

※坪単価とは、1坪(約3.3㎡)あたりの施工費です。


工期のパターン:標準的なスケジュール

施工期間は規模や条件によって異なりますが、目安としては以下の通りです。

  • 小規模店舗(10〜15坪):2〜4週間
  • 中規模店舗(15〜30坪):3〜6週間
  • 大型店舗(30坪以上):1〜2ヶ月

ただし、以下の要素が絡むと長引くこともあります。

要因影響
既存物件の状態解体や補修が必要な場合、工程が追加される
設備工事(電気・水道)専門業者の調整が必要で、段取りに時間がかかる
行政の申請や確認飲食店・美容室などで審査が入る場合、1〜2週間の余裕が必要

追加費用が発生しやすいポイント

見積もりの段階では想定されていなくても、施工中に追加費用が発生するケースもあります。代表的なのが以下のような場面です:

  • 解体後に床下や壁内の劣化が判明
  • 設備の容量不足(例:電気容量が足りない)
  • デザイン変更や追加要望による仕様変更

これらを防ぐためにも、設計段階での現地調査と予備費の確保がカギになります。


根拠:なぜ費用に幅があるのか?

見積もりは、「材料費+人件費+設備工事+管理費」などで構成されますが、

  • 高級素材を使うか
  • 設備工事が複雑か
  • テナントビルの規約対応(深夜工事・養生)など
    によって10〜30%の差が出ます。

要点まとめ:

  • 「坪単価×面積」で大まかな施工費を予測できるが、それだけでは不十分
  • 工期は2週間〜2ヶ月が目安、申請や設備状況に左右される
  • 追加費用が出やすい箇所は「解体後の不具合」「仕様変更」「電気水道容量不足」

失敗しないための「設備」選定の基本視点とは

設計も進み、施工の見積もりも出てくると、いよいよ「具体的な設備」を選定するフェーズに入ります。空調、照明、床材、什器、そして入口のドアなど、すべてのパーツが組み合わさって初めて“お店”が完成します。

ところが、店舗オーナーが見落としやすいのが、この設備選び。とくに、「初期コスト」だけで判断してしまい、あとからメンテナンス性や耐久性で困るケースが多いのです。


一言でいうと:

設備選定は、初期費用+ランニングコスト+メンテ性まで含めて考えないと後悔する。


よくある設備と選定のポイント

設備カテゴリ注意ポイント
空調適切な能力(馬力)/風の流れ/電気代(省エネ型)
照明明るさと色温度の調整/電球交換のしやすさ
床材滑りにくさ/掃除のしやすさ/耐久性/防音性
什器移動できるか/補充や接客動線への影響
音響音漏れ防止/BGM再生機器の設置場所
入口ドア自動ドア or 手動?/非接触性/開閉トラブル/電源有無

注意点:見落とされがちな「ドア」の重要性

入口のドアは、設備の中でも「空間に影響するわけではないから」と後回しにされがちですが、実際には、

  • 来客の第一印象を決める
  • 動線と接客効率を左右する
  • 閉め忘れや開けっ放しによる冷暖房ロス
  • 衛生管理(非接触 vs 手動)
  • 電気代やメンテコストに直結

など、運営にじわじわと効いてくる要素です。


根拠:開業後の“後悔ポイント”ランキング上位

多くの店舗オーナーが「最初にもっと考えておけば…」と感じる設備の中に、空調・照明・ドアがあります。
特にドアに関しては、以下のような声がよく聞かれます:

  • 「人感センサーが反応しすぎて、常にドアが開いて電気代が増えた」
  • 「開閉がうるさいとクレームが来た」
  • 「ドアのトラブルで営業に支障が出た」

要点まとめ:

  • 設備選定では「使いやすさ」だけでなく「コスト」「耐久性」「運用トラブルのリスク」も重視すべき
  • とくに入口ドアは、非接触性・電気使用・誤作動の有無など多角的に検討が必要
  • ドア設計を“あとまわし”にしないことが、運営安定化の第一歩

【見落とし注意】ドアの設計は「コスト設計」

ここまでで「ドアが思ったより重要だ」ということが分かってきたかもしれません。
このセクションでは、ドアの種類とその違いを整理しながら、設計の時点でどんな選択ができるかを考えます。
特に、「自動ドア=電動式」しかないと思っている方にこそ、知ってほしい視点です。


一言でいうと:

自動ドアには「電気を使わないタイプ(荷重式)」もある。
初期費用・ランニングコスト・トラブル耐性を含めて選ぶのが、設計段階での“入口戦略”です。


比較:電動式と荷重式の違い(一覧表)

比較項目電動式自動ドア荷重式自動ドア(Newtonドア)
電源必要(常時通電)不要(電気ゼロ)
開閉の仕組みセンサー検知でモーター駆動ドアに荷重がかかると開く
メンテナンス年1〜2回、部品交換も必要ほぼ不要(構造がシンプル)
故障リスクセンサー・モーター等の故障劣化部品が少なく壊れにくい
初期費用やや高め比較的安価
適する場所来客数が多く回転率が高い小規模・省エネ志向の店舗

注意点:電動式は万能ではない

もちろん、電動式の自動ドアが適している場面もありますが、以下のような課題も見過ごせません:

  • 通行人の誤作動で無駄に開閉し、冷暖房効率が下がる
  • センサーの劣化で反応が悪くなり、ストレスや事故のリスクに
  • モーター部品の故障で突然動かなくなると営業に支障が出る

とくに小規模店舗や、省エネ志向が強い店舗では、電気を使わないというメリットが大きな意味を持ちます。


Newtonドアとは?

Newtonドア(ニュートンドア)は、荷重式自動ドアと呼ばれるタイプのドアです。
特徴は以下の通り:

  • 人が近づいてドアを「押す/乗る」ことで、ドアが自動で開く
  • センサーもモーターも使わない
  • 電源不要、電気代ゼロ
  • シンプルな構造で壊れにくい
  • 開閉スピードは滑らかで、手動よりも安全

根拠:実際に導入している業種と理由

Newtonドアは以下のような業種に選ばれています:

  • 小規模カフェ・ベーカリー:電源不要で設置しやすく、コスト面でも有利
  • 医療・介護施設:非接触で衛生的、トラブル時も自力で開閉可能
  • 公共施設・自治体:維持管理コストが少なく、長寿命
  • マンションの風除室:子どもや高齢者にもやさしく、安全性が高い

これらの業種に共通しているのは、**「ランニングコスト」や「安全性」「トラブル時の対応力」**を重視している点です。


要点まとめ:

  • 自動ドア=電動式ではない。「荷重式」という選択肢がある
  • 設計段階でドアをどうするか決めることで、後の運営コストとトラブル対応力が大きく変わる
  • Newtonドアは、非接触性・省エネ・安全性のバランスが取れた「入口設計」の新しい選択肢

入口の選択で「店舗運営のコスト」が変わるという話

設備の選定、とくに入口のドアについては、設計段階での「初期費用」だけに目が行きがちです。
しかし、開業後の毎月・毎年の「運営コスト」まで見据えて選ぶことができれば、それは立派な経営判断です。


一言でいうと:

入口のドアひとつで、電気代・メンテ代・トラブル対応コストが大きく変わります。


比較:年間コストの試算

項目電動式自動ドア荷重式自動ドア(Newtonドア)
電気代約1,200〜3,000円/月 ×12ヶ月0円
定期メンテナンス年1〜2回(1回 約1.5〜3万円)不要
修理対応費故障時に数万円以上の出費も構造が単純なためほぼ不要
想定されるトラブルセンサー誤作動/開閉不良ほぼなし

→ 年間で数万円〜10万円以上の差になることも珍しくありません。


ランニングコストが積もれば「利益を圧迫」

飲食店や美容室など、光熱費がかさむ業態では、ドアの電気代もバカにできません。

  • 冷暖房のロス
  • 開けっ放しによる空調効率の悪化
  • センサーの誤作動

といった見えにくいコストが、積もり積もって経営に効いてきます。


トラブル時の影響:営業ストップのリスクも

電動式自動ドアが故障した場合、最悪「ドアが開かない/閉まらない」で営業できない状況になることも。
特に1人〜少人数で回している店舗では、その影響は致命的です。

一方、荷重式は、電気に頼らず物理的な仕組みで開閉するため、「絶対に開く」安心感があります。


根拠:実際の声と導入動機

実際にNewtonドアを導入した店舗オーナーの声には、以下のようなものがあります:

  • 「開業時は初期費用しか見ていなかったが、1年経って“省エネだったな”と実感した」
  • 「壊れた時に業者を呼ばなくて済むのが安心」
  • 「年配のお客さまでも安心して使える開閉スピードがいい」

これらの声が示すのは、「見えにくいコスト」と「非電動ゆえの信頼性」が、実際の現場で評価されているということです。


要点まとめ:

  • 初期費用だけでなく、ランニングコストも考慮することで“入口設計”の価値が変わる
  • 電動式は便利だが、トラブルリスク・メンテ費・電気代がかかる
  • 荷重式(Newtonドア)は、低コスト・高信頼性・低メンテで小規模店舗に特にフィット

【適ドア適所】にそった「まとめ」

店舗設計や施工を考えるとき、多くの人は内装やレイアウト、什器の配置、デザインに目がいきがちです。
しかし実際には、「入口のドアひとつ」が、その店舗の快適さ・省エネ性・トラブル耐性・収益性にまで影響を与えるということを、あまり知られていません。

ここで大切なのは、「設備は店舗の目的と性格に合わせて選ぶ」=【適ドア適所】という考え方です。


適ドア適所の視点:

店舗タイプドア選定の視点適しているドア
回転率の高い飲食店顧客の流れ重視/開閉速度/誤作動対策電動式(センサー感度調整が鍵)
小規模カフェ・物販ランニングコスト/非接触性/電源確保しにくい立地荷重式(Newtonドア)
医療・介護・公共施設衛生性/安全性/誰でも使える/壊れにくさ荷重式またはスライド手動
高級店舗デザイン性/静音性/スムーズな開閉電動式(自動開閉)または静音手動

「自動ドアは電動しかない」「入口は後で決めればいい」
——そんな思い込みを、この記事がくつがえせたなら嬉しく思います。

設計の最初の段階から「入口の選択肢」に目を向けること
それは、あなたのお店を、もっと快適で、もっと持続可能な場所にするための第一歩です。


✅ 設計段階から自動ドアに関心がある方は、こちらの専門ページも参考にしてください:
▶ 荷重式自動ドア Newtonドアとは(公式サイト)


次に、この記事の「出典と参考資料」をまとめます。


出典・参考資料

  • 『Newtonドアとは(公式サイト)』|https://newton-plus.co.jp
  • 『NドアFAQ』
  • 『Nドア顧客セグメントと導入事例』
  • 『Nドア(チラシ)自治体・マンション』
  • 『Newtonドアの安全性検証とJIS規格整合性』
  • 業種別施工費用相場:複数の店舗内装業者サイト(Google検索結果より)
  • 店舗設計・施工の流れに関するSERPおよびAI概要分析

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