自動ドアと聞くと、多くの人は「電動式でセンサーが反応して自動で開閉する仕組み」を思い浮かべるでしょう。けれども、その足元——つまりレール(ガイドレール)部分に意識を向けたことがある方は、意外と少ないかもしれません。

ですが実は、自動ドアの不調の多くは「レール部分の汚れ・詰まり」が原因であることが少なくありません。特に、砂・小石・ほこりなどが溜まりやすい場所に設置されたドアでは、この影響が顕著に表れます。

この記事では、自動ドアのレール掃除を考えはじめたあなたのために、「どこまで自分でできるのか?」「掃除の正しい手順は?」「プロに任せるべき判断基準はどこか?」といった疑問にすべてお応えします。


目次(このページの内容)

なぜ自動ドアは「レールの掃除」が必要なのか?

要点:不調の原因の多くが「足元」にある

自動ドアの開閉が遅くなった、変な音がする、途中で止まる——こうした症状は、センサーや電気系統の故障ではなく、「レールのゴミ詰まり」が原因であるケースが非常に多く見られます。

手順:レールにたまりやすい“異物”とは?

以下のような異物がレールにたまり、キャスターの動きを妨げます:

  • 砂・ほこり(外履きで出入りする出入口)
  • 小石・アスファルトのかけら(駐車場や道路沿いの店舗)
  • 髪の毛・ゴミ(商業施設や駅構内など人の出入りが多い場所)
  • 雨水・泥(屋外に面したエントランス)

これらは目に見えるものもあれば、レールの溝に深く入り込んでしまうものもあります。

注意点:放置するとどうなるか?

異物がレールにたまると、自動ドアの下部についている“キャスター”の滑りが悪くなり、次第に以下のような症状が現れます:

  • ガタガタと異音が出る
  • ドアの動きが重くなる
  • 勢いよく閉まり、利用者が驚く・危険
  • 開閉に時間がかかる、途中で止まる
  • 最悪の場合、モーターや制御部への負荷が増えて故障につながる

こうしたトラブルの多くは、日常的な清掃によって予防が可能です。特に、「月に1度程度の定期清掃」をしている施設と、「何年も放置している」店舗とでは、ドアの寿命に大きな差が出てきます。


次は、掃除すれば直るのか? それとも業者に頼むべきか? その判断の分かれ目を見ていきます。

掃除で直る? それとも業者?判断の目安は?

要点:「掃除で改善する症状」と「業者が必要な不調」は違う

自動ドアに不調を感じたとき、「これは掃除で直るのか?」「それとも、何か壊れているのか?」という判断は、とても難しく感じられるかもしれません。

しかし、いくつかのポイントをおさえておけば、大まかな見極めは可能です。

比較:自分で解決できる症状と、業者対応が必要な症状

症状・状態自分で掃除すれば改善する可能性が高い業者への相談・点検が必要なケース
ドアが少し重く感じる✅ レールの砂・小石が原因のことが多い❌ レールに異常がない場合は内部不良かも
ギーッという異音がする✅ キャスターにゴミが詰まっている可能性あり❌ モーターや駆動部の摩耗の可能性あり
途中で引っかかる・止まる✅ 一部に異物が詰まっていることが多い❌ センサー・制御機構の不良の可能性あり
ドアが斜めにずれる❌ フレームや吊り具のゆがみ、レールの変形の可能性✅ 掃除だけで改善するケースは少ない
ドアが開かない・全く動かない❌ 電源・モーター・制御盤などの異常が主原因✅ DIYは危険、即業者相談が無難

この表からわかるように、**ドアが「少し重い」「引っかかる」「異音がする」**といった軽度の症状であれば、まずはレール掃除を試す価値があります。

逆に、開かない・止まる・斜めに動くといった症状がある場合は、早めに業者へ相談した方が安心です。

誤解:掃除だけで直らないパターン

なかには、「掃除をしたら一時的に良くなったけど、またすぐに異常が出る」というケースもあります。これは、以下のような「根本的な故障」が隠れているサインです:

  • キャスターの軸が摩耗している
  • レール自体が変形・破損している
  • センサーの感度異常(内部設定が狂っている)
  • モーターに負荷がかかって劣化している

こうした状態では、掃除による改善は一時的なものでしかなく、むしろ時間が経つごとに不調が悪化する恐れがあります。


次は、具体的に「自分でできる掃除手順と注意点」を詳しく解説します。

自分でできる!自動ドアレール掃除の基本手順

要点:自動ドアは“構造を理解した上で”掃除する必要あり

自動ドアのレールは一見単純な構造に見えても、非常に繊細な動作の連携で動いています。だからこそ、誤った掃除をしてしまうと、かえって故障を招くリスクもあります。

ここでは、安全に、効果的に行える基本的な掃除手順を紹介します。


手順:基本のレール掃除プロセス(安全に実施するための5ステップ)

  1. 電源を切る
     センサーが反応して自動ドアが急に動くと危険なので、必ず電源をオフにします(制御盤のスイッチまたはブレーカー操作)。
  2. レール内の異物を除去
     目視で確認しながら、小石・ごみ・ホコリなどを手で取り除きます。ピンセットや細長い棒を使うと取りやすいです。
  3. 掃除機で吸い取る
     吸引力の高い家庭用掃除機で、レール内部や溝を丁寧に吸い取ります。ノズルを細くして使うと便利です。
  4. 柔らかい布やブラシで拭き掃除
     湿らせた布や柔らかいブラシで、レールの汚れをやさしく拭き取ります。水分は最小限に。
  5. ドアを手で動かして滑りを確認
     電源を入れる前に、手動で軽くスライドさせてスムーズに動くかを確認します。引っかかりがあれば再チェックを。

注意点:やってはいけない掃除方法

  • ✖ センサーや電子部品に水をかける
     誤作動やショートの原因になるため厳禁。
  • ✖ 強力な洗剤やアルコールを使用する
     素材を傷めたり、滑り止め処理をはがすことがあります。
  • ✖ 金属ブラシや硬い工具を使う
     レールに傷がつき、滑走性能が低下する恐れあり。
  • ✖ 電源を入れたまま作業する
     動作中の怪我や部品損傷の危険があるため、必ずオフに。

補足:掃除頻度と道具選びのコツ

  • 掃除頻度の目安:月に1回程度が理想(場所によっては週1回)
  • おすすめ道具
     ・隙間用ノズル付きの掃除機
     ・柔らかい歯ブラシ
     ・マイクロファイバークロス
     ・薄めた中性洗剤(水で10倍以上希釈)

こうした日常的なメンテナンスを心がけることで、自動ドアの寿命を大きく延ばすことができます。


次は、掃除方法が変わる「レールの形状や材質」の違いについて詳しく見ていきます。

レールの「形状・材質」で掃除法が変わる?

要点:レールの構造によって“掃除のしやすさ”が大きく異なる

一言で「自動ドアのレール」と言っても、その形状や材質には実はバリエーションがあります。これらの違いにより、掃除方法や注意点も変わってくるのです。

特に、**掃除を試みたけれど「うまくできなかった」「逆に異常が悪化した」**というケースは、この「レールの個性」を無視した掃除が原因になっていることがあります。


種類:形状による違いと注意点

レールの形状特徴掃除時のポイント
埋め込み式(床面フラット)ドアの足元がすっきりしていて、つまずきにくいレールの溝が狭く、ゴミがたまりやすい。掃除機ノズルを細くする必要あり
露出式(段差あり)古いビルや商業施設に多い高さがあるため掃除しやすいが、つまずきやすい。掃除後の乾拭きが重要
スロープ一体型バリアフリー対策済で段差なし傾斜部にゴミが流れ込みやすく、掃除後に動作確認が重要
中空レール式レールにカバーがある構造カバーを外さないと清掃できない。構造を知らずに無理に外すと破損リスク

材質:レールの素材とその影響

材質特徴掃除時の注意点
アルミニウム軽くて加工しやすく、一般的硬いブラシでこすると傷つきやすい。中性洗剤で優しく拭く
ステンレスサビに強く高級感がある油分の残りに注意。乾拭きを徹底する
樹脂(プラスチック)滑りがよく軽量。屋内施設向け熱や薬品に弱い。必ず水か中性洗剤を使用
ゴムレール付属タイプ静音設計の補助材として使われるゴムが劣化しやすいので強くこすらない。柔らかい布で軽くふく

応用:現場タイプ別に見る“掃除の落とし穴”

  • マンション・アパートの共用エントランス:埋め込み式が多く、雨風にさらされるので砂や泥が多く侵入 → こまめな掃除が必須
  • 店舗・商業施設の自動ドア:出入りが激しいため、毛髪・紙ゴミなどが入りやすい → 吸引と拭き掃除を両立する必要あり
  • 自治体・公共施設の自動ドア:バリアフリー設計の影響でスロープ型が多い → 水が流れ込んだあと、湿気によるカビも注意

こうした違いを理解して掃除をすることで、「清掃したつもりで逆効果だった」という事態を防げます。

次は、そもそも自動ドアがどういう構造で動いているのか?を、JIS規格との関連や安全性の視点も交えて解説します。

そもそも、自動ドアってどういう構造なの?

要点:「レールだけが自動ドアじゃない」——構造理解でトラブルを未然に防ぐ

自動ドアは、ただ単に「センサーで動くガラス戸」ではありません。構造を理解することで、掃除やメンテナンス時に触っていい部分・触ってはいけない部分の判断ができるようになります。


構造:自動ドアの基本構成(図なしで理解できる解説)

  1. センサー部:人の動きや存在を感知する赤外線・マイクロ波などのユニット。出入り口の上部に設置。
  2. 制御盤(コントロールボックス):センサーの信号を受けて、ドアを開閉させる頭脳。電源もここで制御される。
  3. 駆動モーター:ドアを実際に動かす動力源。レールの上部に搭載されていることが多い。
  4. 吊り金具・キャスター:ドアを支え、スムーズに動かすための車輪のような装置。ここがレールに接触している。
  5. ガイドレール(下部):ドアの足元にある、ドアのブレを防止するための溝。ここが「レール掃除」の対象。

理解:「ここを触ると壊れる」リスクのある部位

  • センサー周辺:水拭きや衝撃に非常に弱く、少しでもズレると反応しなくなる。
  • 制御盤の配線:感電リスクあり。素人が開けることは禁止。
  • 吊り金具の調整ネジ:ドアのバランスをとるためのもの。誤って緩めると斜めに動いたり落下リスクも。

レール掃除の際には「足元だけを対象にし、上部の機構には一切触らない」が大原則です。


安全性:JIS規格に基づいた設計とNewtonドアの位置づけ

JIS A 4722(自動ドア装置に関する日本産業規格)では、以下のようなポイントが求められています:

  • 安全な開閉速度と反応時間
  • 挟まれ防止の構造(センサー+戸袋対策)
  • 一定以上の圧力で反応して停止する機構

これらの基準に適合するために、自動ドアは極めて繊細なバランスで成り立っていることがわかります。

その中で、Newtonドア(荷重式自動ドア)は、「電気を使わず、人の荷重だけで開閉する構造」になっており、レール自体がない or ごく浅い構造になっています。

この構造により、

  • 掃除の必要がほぼない
  • レール詰まりやモーター故障が発生しない
  • JIS規格に準拠しながら、日常清掃・メンテナンスの手間を根本から削減

といった利点が得られます。

関連記事:
→ Newtonドアの構造と安全性の検証結果(専門記事)
→ JIS規格との整合性とNewtonドアの評価


では最後に、掃除をしても症状が改善しなかった場合の対処と判断の目安について解説します。

掃除してもダメだった場合、どう判断する?

要点:掃除後も異常があるなら“原因は別”と考える

「しっかり掃除したのに、まだ異音がする」「動きが重いまま」「途中で止まる」…
こうしたケースでは、レール以外の部分に不具合がある可能性が高いです。ここでは、「どこを見て」「どう判断するか」を整理します。


見極め:掃除後に確認すべきポイント

  1. 動作の改善が一時的か、継続的か?
     → 一時的なら、根本原因は掃除では解決していない可能性あり。
  2. 異音の出所を耳で確認
     → レールではなく、上部(吊り金具やモーター)から異音がするなら要注意。
  3. センサーの反応が遅い or 無反応
     → 掃除とは無関係。センサー部の点検が必要。
  4. 動作が止まるタイミングに偏りがあるか?
     → 片方だけ止まる/開閉の片側だけ遅い → ドアのバランス不良や駆動部の偏摩耗。

次の手:業者に頼む前にできるチェックリスト

最低限、以下を確認してから業者に依頼すれば、ムダな費用や時間を省けます:

  • ✅ 掃除は正しく行ったか(電源オフ、乾拭き、異物除去など)
  • ✅ センサーに異常はないか(ランプが点灯しない、無反応など)
  • ✅ 異音の出るタイミング・場所は明確か(録音しておくと◎)
  • ✅ 設置から何年経っているか(耐用年数5〜10年程度)
  • ✅ 最後の点検・調整はいつか(年1〜2回が理想)

これらを整理した上で問い合わせると、業者とのやりとりもスムーズになります。


安心の選択肢:レール詰まりの起きない“構造”への目線

自動ドアの掃除や点検が煩雑に感じられる場合、そもそも「詰まりにくい構造」に変えるという考え方もあります。

例えば、Newtonドアのように電気を使わない荷重式自動ドアは…

  • レールがない、または極浅構造のため、ゴミが詰まりにくい
  • 電気・モーター不使用で、点検不要
  • センサーも不要なので、反応遅れ・誤作動が発生しない

という特徴があり、特に以下のような現場で選ばれています:

  • 高齢者施設(静音・安全性)
  • マンションの共用部(定期点検コスト削減)
  • 公共施設(停電時も開閉できる)

「掃除・点検が大変だから業者に頼む」のではなく、「掃除や点検がそもそも要らない設計を選ぶ」
——この視点が、今後の自動ドア選びの“新しい基準”になっていくかもしれません。

関連記事:
→ 電気がいらないNewtonドアとは?(専門記事)
→ 点検・清掃ゼロで運用できるドアの条件とは


続いて、本記事全体のまとめと、【適ドア適所】の視点から見た総括に入ります。

【適ドア適所】にそった「まとめ」

自動ドアのレール掃除、こんなときどうする?

  • 「ドアの動きが重い・異音がする」なら、まずはレールの掃除を。
  • 掃除しても改善しない場合は、構造部品の摩耗や故障の可能性を疑う。
  • そもそも掃除や点検が難しい現場では、「詰まりにくい構造のドア」への見直しも検討。

適ドア適所の視点で整理すると…

設置場所向いている自動ドア掃除・点検の考え方
商業施設・駅構内電動式(高頻度開閉に対応)月1以上の清掃・年1点検が理想
マンション・アパート共用部荷重式(低メンテナンス)掃除負担が少ない方が◎
高齢者施設・病院静音型荷重式 or 電動開閉制限付掃除よりも安全性と停止時対応が重要
公共施設・防災拠点電気不要な構造が◎停電対応と点検コスト削減がカギ

この記事を通して、「掃除すれば済む話」ではなく、
**“どういう構造がその場所にふさわしいか”**を見極める力を持つことが、
自動ドアとの上手な付き合い方につながるとお伝えしました。


出典・参考資料

  • NewtonドアFAQ・安全性資料(Newtonプラス社)
  • Nドア顧客セグメントと導入事例(自治体/マンション)
  • 自動ドア業界のJIS A 4722規格(日本産業規格)
  • 各種メンテナンス業者公式サイト情報(teraoak-ads、dream-na 等)

【荷重式自動ドア】Newtonドアの資料請求はこちらから→https://76auto.biz/newtonplus/registp/p-offer.htm

【荷重式自動ドア】NewtonドアのYoutubeチャンネルはこちらから→https://www.youtube.com/@newton_plus

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