「自動ドア」と聞くと、センサーで人を感知して自動で開閉する、電気で動くドアを思い浮かべる方が多いでしょう。しかし、実は自動ドアの歴史は非常に古く、「電気がなかった時代」にも、すでに「自動で開くドア」は存在していました。

この記事では、**「昔の自動ドアはどうやって動いていたのか?」**という素朴な疑問から始まり、日本での普及の歴史、仕組みの進化、そして現代にも残る“電気を使わない自動ドア”の存在意義までを一貫して解説します。

読み終えたときには、現在の自動ドアをより深く理解し、自分に合った選択肢(=適ドア適所)に気づけるはずです。


目次(このページの内容)

そもそも「自動ドア」はいつからある?

要点: 自動ドアの原型はなんと紀元前に存在していた。古代の発明家によって考案され、宗教施設などで使われていた。


根拠:最古の自動ドアは「紀元前1世紀」のアレクサンドリア

「自動ドアは現代の発明だ」と思っていませんか?
実は、もっとずっと昔から「ドアが自動で開閉する仕組み」は存在していました。

最も古い記録として知られているのは、紀元前1世紀のエジプト・アレクサンドリアの発明家ヘロンが設計した仕組みです。彼は「空気圧」や「水蒸気」を使って、神殿のドアが参拝者に合わせて自動で開く仕組みを作りました。

この装置は、火を焚いて発生した水蒸気がタンク内の水を押し出し、その圧力で滑車を動かし、ドアが開くという非常に巧妙な構造です。現在のセンサーこそありませんが、「人の行動に反応してドアが開く」という点では、現代の自動ドアと同じ“体験”を提供していたと言えます。


補足:他にもあった“手を使わない仕組み”

古代ローマなどでは、滑車や重りを使った「機械式のドア」も使われていたとされます。これらは現在の「荷重式自動ドア」と構造的に通じる部分があり、「重力」や「人の重み」を利用して開閉する設計でした。

つまり、「電気がなくても、ドアを“自動”で開かせることはできる」というのは、古代からの技術的な常識だったとも言えるでしょう。


視点:なぜ“自動”が必要だったのか?

神殿などで使われた理由は、単なる利便性ではなく、「神秘性」の演出でした。参拝者が祭壇に火を灯すとドアが開く……という演出によって、“神の力”を体験させる装置だったのです。

現代の私たちが使う自動ドアとは目的が異なりますが、「手を使わずにドアを開く」ことの価値は、すでに2000年前に認識されていたことがわかります。



昔の自動ドアはどうやって開いていた?

要点: 昔の自動ドアは、電気ではなく「重さ」や「空気」「バネ」などの仕組みを使って開閉していた。これらは現代の荷重式や空圧式の原型にもなっている。


仕組み1:重力を利用した「荷重式」開閉

自動ドアといえば「センサーで開く」イメージが強いかもしれませんが、実は電気が使えなかった時代でも、ドアは「自動で開く」ように設計されていました。

代表的なのが、「荷重式(かじゅうしき)」です。

これは、人がドアの前にあるマットや踏み板の上に立つと、その重みでドアが開くという非常にシンプルな構造です。原理としては、床下に設置されたレバーや機構が人の体重を感知し、スライドドアや折れ戸を開く方向に動かす仕組みです。

この方式には電気を使う必要がありません。部品も少なく、動作もスムーズなため、現在でも一部で使われ続けています。後ほど詳しく紹介するNewtonドアもこの方式に含まれます。


仕組み2:空気圧やバネの応用

他にも、「空気圧式」や「バネ式」のドアもありました。

  • 空気圧式:ドアが閉まるときに発生する空気の圧力を利用して、緩やかに閉じるようにする仕組み。これにより「バタン!」と閉まるのを防ぎつつ、ある程度の自動性も実現。
  • バネ式:押した後に自動的に戻る、いわゆる「ドアクローザー」の原型的な仕組みです。

これらは厳密には「完全自動」ではないものの、「人が手を使わずに開閉をアシストする」という意味では、“自動化のはじまり”と見ることができます。


昔の自動ドアに共通する特徴とは?

  • 電力を使わない
  • 構造がシンプルで壊れにくい
  • 開閉に連動する物理的仕掛けがある

これらは、現代の電動式自動ドアとは真逆の特徴です。しかし、「環境にやさしい」「停電時も動く」「安全性が高い」といった、今こそ求められる性能を持っているとも言えます。


ユーザーの気づき:

電気を使わずとも、「人が自然に動いたときにだけ反応するドア」は、すでに完成していた。
そしてそれは、今でも“選ばれる価値”があるものだった——。


日本での自動ドアの登場と普及の歴史は?

要点: 日本では1960年代に自動ドアが初登場。ホテルや銀行など、限られた場所から始まり、徐々に一般化していった。


初登場は1960年代前半:ホテルニューオータニが先駆け

日本で自動ドアが初めて一般に登場したのは、1960年代前半
代表的な初期導入例として知られているのが、**1964年に開業したホテルニューオータニ(東京)**です。東京オリンピックにあわせて建設されたこのホテルでは、「近代的・国際的なおもてなし」の象徴として自動ドアが採用されました。

これにより、自動ドアは一気に“高級施設の象徴”として広がり始めます。


普及の原動力は「利便性+イメージ戦略」

当時、自動ドアの導入が進んだ背景には、以下のような理由がありました:

  • 手を使わずに開けられるという利便性
  • 近代的・未来的な印象を与えられる
  • 施設のグレード感や清潔感を演出できる
  • 冷暖房効率を高める気密性向上

特に百貨店や銀行、公共施設などでは、「お客様第一」の象徴として広く採用されていきました。


1970〜80年代:大量導入の時代へ

高度経済成長とともに建築需要が爆発的に増え、1970年代〜1980年代にかけて電動式の自動ドアが一気に普及しました。

建材としての工業化・量産化が進んだことで、自動ドアのコストも下がり、中小規模の店舗や住宅でも採用されるようになります。この時代、センサー技術や安全装置も進化を見せていきました。


視点:地方と都市部の導入格差も存在

東京や大阪といった都市部では早期から導入が進んだ一方で、地方では導入が10年以上遅れるケースも多々ありました。その背景には、

  • 建築コストの制約
  • 故障時のメンテナンス体制不足
  • 電動化に対する信頼性への不安

などがあり、「壊れにくくてメンテ不要なドア」=荷重式のニーズが根強く残る地域も存在していました。


補足:日本独自の安全基準の発展

日本では1990年代以降、自動ドアの安全規格やJIS規格の整備も進められました。特に「自動ドア事故」が社会問題となった背景から、ドアの動作力や感知性能、安全装置の基準が厳格化されています。

このように、「誰もが安全に使える自動ドア」への進化が求められてきたのです。



電動式が登場するまでの仕組みの変化とは?

要点: 自動ドアは、荷重式や空圧式といった機械的な仕組みから始まり、センサーとモーターを活用した電動式へと進化してきた。それぞれの仕組みは、時代ごとの課題を解決しながら変化してきた。


ステージ1:荷重式(非電動)— 原始的で壊れにくい

荷重式とは、床面の圧力を検知して開閉する方式です。
初期の荷重式は非常にシンプルな仕組みで構成されており、以下のような特徴があります:

  • メリット: 電源不要、構造が単純、メンテナンス不要
  • デメリット: 開閉の制御が困難、速度調整ができない、タイミング制御が難しい

この仕組みは「簡素で壊れにくい」反面、「柔軟性に欠ける」点が課題でした。


ステージ2:空圧式/油圧式 — 自動“風”で動かす

1960年代以降、空圧式や油圧式の自動ドアも登場しました。

  • 空圧式:空気の圧力を利用してドアを開閉させる方式
  • 油圧式:流体の力を用いて動作をコントロール

これにより、「静かにゆっくり閉まる」「戻りを制御できる」といった“制御性”が飛躍的に向上しました。ただし、どちらも「一部電源」が必要であり、完全非電動ではありません。


ステージ3:センサー式電動ドア — 精密な自動化の時代

そして登場したのが、赤外線センサーやマイクロ波センサーを使った「全自動電動ドア」です。これが現在の主流モデルです。

  • 人や物の動きを高精度に感知
  • ドアの開閉速度、停止位置、再開動作なども自動制御
  • 安全装置や障害物検知機能など、事故防止性能が大幅向上

メリット: 快適性、安全性、利便性が格段に向上
デメリット: 電力依存、停電時に動作停止、定期メンテナンス必須


技術の進化=課題解決の歴史

それぞれの仕組みは、次のような「課題」を乗り越えるために進化してきました:

時代方式課題解決策
古代〜昭和荷重式タイミング制御が難しい重みでだけ開く構造で対応
昭和中期空圧・油圧式開閉速度・音・制御が不安定圧力でのゆるやかな動作制御
平成以降電動式多様な利用者ニーズへの対応不足センサーとモーターで精密制御

視点:仕組みの進化が安全性と快適性を支えている

今ある「普通の自動ドア」は、ただの便利装置ではなく、数十年にわたる技術と試行錯誤の積み重ねでできていることが分かります。


昔ながらの“電気を使わない自動ドア”は今も現役?その理由と価値

要点: 電気を使わない「荷重式自動ドア」は、現代でも選ばれている。環境性・停電対応・メンテの手軽さといった独自の価値が評価されている。


電気を使わずに動くドアが、現代にも?

「現代は全部電動の自動ドアじゃないの?」と思われがちですが、実は今もなお“電気を使わない”自動ドアが現役で使われています

その代表例が、**荷重式自動ドア「Newtonドア」**です。

このドアは、人が乗ったときの“重み”だけで開閉する構造で、モーターも電源も一切使いません。先述の「昔の自動ドア」の仕組みを現代技術で洗練させた、言わば“原点回帰”ともいえる存在です。


なぜ今でも使われているのか?

理由はシンプルです。電動式にはない価値があるからです。

特徴荷重式(Newtonドア)一般的な電動ドア
電源の有無不要(完全非電動)必要
停電時の動作問題なく動く停止する(もしくは手動切替)
メンテナンス頻度ほぼ不要(部品も少ない)定期点検が必要(法律上の点検義務あり)
故障リスクほぼゼロ(摩耗が極小)モーター・センサー等の電子部品が故障する可能性
初期コスト安価中〜高額
使われる場所の傾向地方自治体、学校、老健施設、小規模マンションなど商業施設、大規模ビル、病院など

どんな場所で使われている?

  • 停電対応が求められる避難所(公民館や小学校)
  • 高齢者施設(簡単・安全に使える)
  • 省エネを重視する自治体施設
  • メンテナンス費用が抑えたいマンション共用部

といった場所では、「電源に頼らずに開く安全なドア」として、荷重式が選ばれています。


誤解されがちなポイント:

「昔の仕組みだから劣っている」「今は電動が主流だから古い」と考える方もいますが、荷重式のような非電動方式には**“今だからこそ”求められる理由**があります。

  • 地震や災害時に停電しても使える
  • 高齢者や子どもでも簡単に開けられる
  • ランニングコストがほぼゼロ

このように、“現代の課題に強い”という点で、再評価されているのです。


現代に残る「原始的なのに最先端」

荷重式ドアは、構造こそシンプルですが、導入される場面や設計思想は非常に高度です。

「安全・安心・持続可能」な公共空間をつくるために、あえて選ばれるドア。それが、昔ながらの仕組みを受け継いだ「非電動自動ドア」なのです。



【比較表】昔と今の自動ドアの違いまとめ

要点: 自動ドアは仕組み・構造・安全性・電力依存・コストの面で大きく変化してきた。それぞれの特徴を知ることで、今の自動ドアの価値や選び方が見えてくる。


比較表:昔の自動ドア vs 今の自動ドア(代表例)

項目昔の自動ドア(荷重式・機械式)今の自動ドア(電動式・センサー式)
主な仕組み重さや圧力による物理的開閉センサーとモーターによる自動制御
電力使用不要(完全非電動)必須(電動モーター駆動)
停電時の対応変わらず動作(影響なし)一時停止または手動切替が必要
故障リスク低い(摩耗少・構造が単純)高め(電子部品の劣化・センサー不具合など)
安全性構造的にゆっくり開くため安全性が高いセンサー・安全装置に依存(誤作動時のリスクあり)
メンテナンス頻度ほぼ不要(パーツ交換も少)年1〜2回の定期点検が必要(法律義務)
初期コスト比較的安価中〜高額
ランニングコストほぼゼロ電気代・点検費用が定期的に発生
採用されやすい場所公共施設、避難所、学校、老健施設、自治体関連施設など商業施設、大型マンション、病院、ビルなど

視点:どちらが“正解”ではない

この比較から分かるように、「昔=劣っている」「今=優れている」とは限りません。

  • 電動ドアには快適さと高機能性
  • 非電動ドアには堅牢さと持続性

という、それぞれの“役割”があります。

そのため、「どちらが良いか」ではなく、「どこに何を使うのが適しているか」=適ドア適所の視点がとても重要になります。



【適ドア適所】歴史から見えてくる“使い分け”の知恵

要点: 自動ドアの歴史を知ることで、「どの場所に、どの仕組みが合っているか」が見えてくる。それこそが、今求められる「適ドア適所」の考え方。


選び方のヒントは、歴史にあった

ここまで見てきたように、自動ドアの仕組みは時代ごとに進化し、それぞれの課題を解決してきました。

  • 電気がなかった時代:重みや空気を使った“自然な”開閉
  • 高度成長期:便利さや近代性を追求した電動化
  • 現代:安全性、環境配慮、災害対策など、多様なニーズへの対応

これらの歴史から見えてくるのは、「どんなドアを選ぶべきか?」ではなく、**「どこに、どんなドアを使うのがふさわしいか?」**という視点です。


“適ドア適所”とは何か?

「適ドア適所(てきドアてきしょ)」とは、使用する場所の目的・環境・利用者の特性に応じて、最も適した自動ドアの方式を選ぶという考え方です。

例えば…

利用シーン適したドアのタイプ理由
避難所・防災拠点(公民館など)荷重式(非電動)停電しても確実に開閉できる、安全で堅牢
高齢者施設・老健施設荷重式 or 低速電動誤作動リスクが少なく、安全性と安心感が高い
病院や商業施設電動式(センサー付)多人数の通行をスムーズに、安全性と快適性が重要
マンション共用部(小規模)荷重式メンテ不要・低コスト・シンプルでトラブルが少ない
ビルや百貨店などの大型施設電動式(高性能センサー)利便性とブランドイメージの演出が求められる

歴史を知ることで、選択肢が広がる

単に「電動ドアがいい」「非電動は古い」と決めつけるのではなく、その場の用途や目的、メンテ体制、災害対策などをふまえて選ぶことが、最も賢い判断です。

歴史から学ぶことは、「便利さ」だけでなく「本当に大切な価値は何か?」という視点に気づかせてくれます。


【まとめ】昔の自動ドアに学ぶ、これからの選び方

  • 自動ドアは2000年以上の歴史を持ち、電気を使わない方式も多数存在していた
  • 日本では1960年代から普及し始め、時代に合わせて仕組みが進化
  • 現在も“非電動”の荷重式ドアが災害対応・省メンテ・安全性で再評価されている
  • 比較と理解を通じて、「適ドア適所」の視点で選ぶことが大切

【出典一覧】

  • Newtonドアに関する公式資料(Newtonプラス社)
  • NドアFAQ資料、導入事例・セグメント資料
  • 自動ドアの歴史に関する一般公開文献、Wikipedia、技術解説サイト
  • 建築設備に関するJIS安全基準資料 など

【荷重式自動ドア】Newtonドアの資料請求はこちらから→https://76auto.biz/newtonplus/registp/p-offer.htm

【荷重式自動ドア】NewtonドアのYoutubeチャンネルはこちらから→https://www.youtube.com/@newton_plus

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