自動ドアと聞いて、雷で壊れるとは想像しにくいかもしれません。
しかし実際には「雷が原因で自動ドアが突然開かなくなった」「センサーが反応しなくなった」といったトラブルが、毎年のように報告されています。特に夏場の雷シーズンには、その相談が増えるのが実情です。

自動ドアが雷で壊れる――それは決してレアな話ではありません。
この記事では、なぜ雷で自動ドアが故障するのか、どんな被害が起きるのか、保証や保険の対応はどうなるのか。そして最も大切な「どうすれば備えられるのか」まで、構造と設計の観点から詳しく解説していきます。

「今のドアに対策できるのか?」「新しく導入するなら何に気をつければいいのか?」
そんな疑問にも中立的に、信頼できる情報をお届けします。


雷で自動ドアが壊れることって本当にあるの?

Q:自動ドアって、雷が原因で壊れることってあるんですか?
A:はい、あります。特に近隣に落雷があった場合、雷サージ(誘導雷)が電気回路を通じて流れ込み、自動ドアのセンサーや制御基板を損傷させることがあります。

自動ドアの多くは、電気モーターや赤外線センサー、制御回路によって動作しています。これらはいずれも非常に微細な電子部品で構成されており、「雷サージ」と呼ばれる一時的な過電圧・過電流には極めて弱い性質を持っています。

たとえば、雷が建物の近くに落ちた場合、直接の接触がなくても、電源ラインや通信線を通じて高圧電流が入り込むことがあります。これが電子制御基板に流れ込むと、内部のICチップやリレーが焼損してしまうのです。

このような故障は、目に見える被害ではなくても、突然「ドアが動かなくなる」「センサーが反応しない」といった症状で表れます。

さらに、落雷が原因の場合は「電気的損傷」だけでなく、「一時的な誤作動」や「再起動後の異常動作」といった、より分かりづらいトラブルを引き起こすこともあります。


壊れるとどうなる?どんなトラブルが実際に起きているか

Q:壊れると、具体的にはどんな不具合が起きるんですか?
A:主に以下のような現象が報告されています。特にセンサー系と制御盤は影響を受けやすく、ドアの開閉に直接的な支障をきたします。

  • 突然ドアが開かなくなった(常閉状態でフリーズ)
  • センサーの反応が悪く、反応しても遅れる
  • ドアが開きっぱなしになり、閉まらなくなる
  • 制御盤の表示が点滅・エラーコードが出る
  • 一部の機能だけ動かない(開くが閉まらないなど)
  • 通電していても反応がなく、強制開放状態になる

特に店舗や施設など、人の出入りが多い場所ではこのようなトラブルは営業にも支障をきたします。

ある修理業者の報告によると、「前日に近隣で雷があった」「ドアが朝から動かない」といった連絡が夏場には数件単位で届くとのこと。また、電源を一度落として再起動しても直らない場合は、基板の交換が必要になり、数万円~十数万円の費用がかかるケースもあります。

構造上、自動ドアは電源系統が建物内の他の設備と連動していることが多いため、「自動ドアだけでなく、電気錠やインターホンも同時に壊れていた」という事例もあります。これは雷サージが複数のルートで侵入するからです。


保証や保険は使える?落雷による自動ドアの修理・補償の実際

Q:雷で壊れた場合、メーカー保証や火災保険って使えるんですか?
A:多くの場合、メーカー保証ではカバーされませんが、火災保険で補償されるケースがあります。事前の確認と手続きが重要です。

まず理解しておくべきは、落雷による故障は「天災(不可抗力)」として扱われるため、メーカーや販売店の通常の保証では対応外とされるケースがほとんどです。これは、多くの家電製品や電動設備でも同様です。

一方で、火災保険に加入している場合、その契約内容に「落雷による電気設備の損害」が含まれていれば、補償対象となる可能性があります。

手順:火災保険を使うための確認フロー

  1. 自動ドアが落雷によって壊れた可能性を確認
     ・同時期に他の電気機器も故障していないか
     ・雷の音や停電があったか
     ・現場の状況をスマホで撮影(保険会社への説明用)
  2. 保険証券を確認
     ・「動産補償」「機械設備特約」「雷害補償」などの項目をチェック
  3. 保険会社へ連絡
     ・損害内容、日時、状況を伝え、修理見積もりの提出を求められる
  4. 修理業者に見積もり依頼
     ・「落雷による可能性が高い」旨を見積書や診断書に記載してもらうと通りやすい
  5. 書類提出と審査後、保険金の支払いへ

火災保険で対応できるかどうかは契約内容次第なので、「自動ドアも対象になるのか?」と疑問に思った方は、ぜひ一度、保険会社に確認しておくと安心です。


雷の時にできること、今のうちにできることは?

Q:雷が鳴っているとき、何かできることってある?
A:はい。即効性がある行動として「ブレーカーを落とす」があります。また、事前に雷サージ対策機器を導入することも効果的です。

緊急時の初動対応

  • 電源ブレーカーを一時的にオフにする
     → 電源からのサージ侵入を防ぐ最も確実な手段です
  • 予報を見て、雷が接近しているときは早めの対処
     → 特に午後の時間帯、雷雨の予報が出ている日は注意

※ただし、商業施設などで自動ドアの電源を切ると営業に支障が出るため、あくまで一時的な回避策として使われます。

事前にできる主な備え(雷サージ対策機器)

対策機器目的と効果
SPD(避雷器)分電盤に設置し、雷サージを地面に逃がす
電源タップ型サージプロテクタコンセント経由の雷サージを吸収
通信線用SPD制御盤と他システムの接続線を保護
接地強化アースを見直し、サージ電流を確実に逃がす

建物の設計や用途に応じて、適切な対策を組み合わせることが重要です。
また、これらの装置は「落雷によるすべての被害を100%防ぐ」ものではないため、耐雷設計そのものが今後の主眼になります。



電気を使わない自動ドアなら、雷被害の心配はいらない?

Q:非電動のドアって、雷の影響を受けないんですか?
A:はい、電気を一切使わない自動ドアであれば、雷による電気的損傷の心配はありません。代表例が「荷重式自動ドア(Newtonドア)」です。

電動式自動ドアとの違い

項目電動式自動ドア荷重式自動ドア(Newtonドア)
開閉の仕組み電気モーター+センサーで制御扉の重みと人の接触で開閉が始まる(電気不要)
雷による影響雷サージで制御基板やセンサーが故障する可能性あり電気部品が存在しないため、影響ゼロ
故障時の対応修理・部品交換が必要な場合が多い機械的な故障が中心(構造的に単純)
設置コスト/ランニングコスト高め(電気工事・保守が必要)低コスト(電源不要・工事もシンプル)
用途適性医療施設、商業施設など高頻度開閉の場所に最適小規模施設、避難動線、停電時の通路確保に有効

荷重式自動ドアは、電気を一切使わずに開閉を実現するため、雷のような電気的トラブルとは無縁の存在です。

また、仮に建物内の他の機器が落雷被害に遭っても、荷重式自動ドアだけは完全に独立して機能し続けるため、停電時・雷被害時の避難経路としての信頼性も高いと言えます。

ただし、荷重式ドアにも導入の向き不向きはあるため、すべての施設に適用できるとは限りません。「適ドア適所」の考え方で、用途や使用頻度に応じて最適な方式を選ぶことが重要です。


設計・導入時に「雷への備え」として考慮すべきこととは?

Q:設計段階でできる雷対策ってあるんですか?
A:はい。「あとから対策」よりも、「最初から雷に備えた仕様選び・施工」が最も効果的です。以下のポイントを事前に押さえると、被害を最小限にできます。

設計・選定段階での判断ポイント

  1. 耐雷性能の高い制御盤・センサーの選定
     → 雷サージ保護回路(SPD)内蔵タイプの採用など
  2. 接地設計(アース)を見直す
     → 電装品単体ではなく、建物全体の接地連携設計が鍵になります
  3. 通信線・信号線に保護機器を設置
     → 特にビルの中央監視システムと連動している場合、回線経由の雷サージ対策を
  4. 分電盤にSPD(避雷器)を標準装備する
     → 電源ライン経由の雷をシャットアウト
  5. 雷多発エリアでは「非電動ドア」の採用も視野に
     → 山間部・沿岸部・落雷事故歴があるエリアでは、荷重式を検討するのも一案

施工者・設計担当者が留意すべきこと

  • 竣工後の保守負担まで見据えた設計(→ 雷対策は“事後対応が高コスト”)
  • 設備の仕様書に「耐雷対策あり」の明記
  • 自治体・公共施設では雷事故リスク管理が求められるため、事前対策が評価対象になることも

このように、「自動ドアが雷で壊れるかもしれない」という一見小さな懸念も、設計次第では十分に回避できます。
とくに荷重式のような選択肢を知っていれば、従来の「電動ドア一択」という思い込みから自由になり、施設の性質や設置環境に応じた最適な構成を選ぶことができます。



【適ドア適所】にそった「まとめ」

雷は自然現象であり、完全にコントロールすることはできません。
しかし、「雷が原因で自動ドアが壊れる」という現象自体は、防ぎようのあるリスクです。

この記事では、自動ドアが雷によって壊れる仕組みから始まり、どんな症状が出るのか、修理や保険の実際、そして「どう備えるべきか」をお伝えしました。

もっとも大切なことは、トラブルが起きてから「どう直すか」ではなく、
「どうすれば壊れない設計になるか」を考えること。

その答えとして、2つの方向性があります。

1つは、電動式自動ドアでも、雷サージ保護機能を持つ制御盤・センサー・SPDなどを組み込んだ耐雷設計を最初から行うこと。
もう1つは、そもそも電気を使わない方式、すなわち**「荷重式自動ドア」のような非電動の構造を採用すること**です。

雷被害が多い地域、避難経路を確保すべき施設、常時開閉でなくてもよい通用口などでは、「電動である必要が本当にあるのか?」と再確認してみる価値があります。

荷重式ドアは、自動開閉の機能を保ちながら、停電にも雷にも強く、維持コストも低いという独自の価値を提供します。


出典・参考リンク(本文中で参照したもの)

  • 日本建材・住宅設備産業協会 雷対策資料
  • LIXIL・YKKAPの電動商品に関する落雷Q&A
  • NITTO、SANWAなどの雷サージ対策製品紹介
  • 各種火災保険の補償条件(損害保険各社HP)
  • Newtonドア(荷重式自動ドア)に関する設計資料・公式リーフレット・FAQ

【荷重式自動ドア】Newtonドアの資料請求はこちらから→https://76auto.biz/newtonplus/registp/p-offer.htm

【荷重式自動ドア】NewtonドアのYoutubeチャンネルはこちらから→https://www.youtube.com/@newton_plus

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