自動ドアといえば、センサーで自動的に開閉する「電動式のドア」を思い浮かべる方がほとんどかもしれません。けれども、高速道路のサービスエリア(SA)やパーキングエリア(PA)といったNEXCO関連施設では、「荷重式」と呼ばれる電気を使わないタイプの自動ドアや、広告表示機能を持つ次世代型の自動ドアも導入され始めています。
「NEXCO導入 自動ドアとは?」と検索する方の多くは、こうした高速道路施設に適した特殊な自動ドアの方式や導入目的、安全性、さらには災害時の対応力に関心を持っているはずです。本記事では、NEXCOが導入・実証している自動ドアの全体像を、豊富な実例とともに解説します。
この記事を読むことで、以下のような疑問にすべて答えが見つかります:
- NEXCO関連施設では、どんな自動ドアが使われているのか?
- 停電や災害時にも動く自動ドアは存在するのか?
- 荷重式と電動式、それぞれの違いや選ぶポイントは?
- 自動ドアを広告として活用する取り組みとは?
- 実際に導入された施設と、その理由は?
そして最後には、「NEXCO施設で自動ドアを導入する際、どの方式をどんな条件で選ぶべきか」という判断基準まで、具体的に整理しています。単なる製品紹介ではない、技術背景と現場目線の視点から、自動ドア導入の“正しい選び方”を紐解いていきます。
目次(このページの内容)
NEXCO導入 自動ドアとは:概要と意義
要点:
- NEXCOは、全国の高速道路の運営を担う企業グループであり、その管理施設における自動ドア導入は「安全・信頼性・災害対応性」を最重視して進められている。
- 一般の商業施設とは異なり、高速道路特有の環境条件(強風・停電リスク・24時間稼働等)が選定基準に大きく影響する。
- 最近では、自動ドアを「広告媒体」や「災害対応機器」としても活用する実証実験も始まっている。
1.1 自動ドア導入の背景と公共施設に求められる要求
NEXCOとは、全国の高速道路の整備・保全・運営を担う三つの会社(東日本・中日本・西日本高速道路)を中心としたグループです。SA(サービスエリア)やPA(パーキングエリア)など、多数の休憩・商業施設の管理・運営も行っています。
こうした施設では、日々膨大な人々が利用し、加えて高齢者・障害者・外国人観光客など、多様な利用者層に対応する必要があります。そのため、入り口・トイレ・休憩施設などにおけるバリアフリー対応・衛生面配慮・スムーズな動線設計が非常に重視されるのです。
その中でも「自動ドア」は、利用者にとっての心理的・物理的なストレスを減らし、施設の公共性と快適性を高める重要な設備の一つとされています。
さらに、NEXCOが運営する施設では、通常の都市型商業施設とは違い、次のような特有の要求条件が存在します:
- 高所・吹きさらし・強風が発生する立地
- 電力のバックアップが限定される災害時の運用
- 交通の要所にあるため、継続運用が重視される
- 利用時間が24時間であり、保守作業の制約が多い
- 公共施設としての安全性・事故防止対策が不可欠
これらの条件に応じて、自動ドアに求められる要件も、通常よりもはるかに高水準となります。
1.2 「自動ドア」の定義と、NEXCO施設での特有条件
「自動ドア」と聞くと、赤外線や人感センサーによって開閉する電動式の自動ドアを思い浮かべる方が多いと思います。確かにそれが最も一般的なタイプですが、実はそれ以外にも複数の方式が存在します。
特にNEXCO施設では、荷重式自動ドア(通称「Newtonドア」)のように、電気をまったく使わずに動く自動ドアが採用される例もあります。
このような方式が選ばれる背景には、以下のような現実的な運用上の課題があります:
- 停電時の非常対応:災害や事故などで電力が失われた際にも、建物の出入り口が閉ざされない設計が求められる。
- メンテナンスコストの最小化:交通量の多い場所では、故障による影響が大きく、シンプルな構造で故障リスクを下げたい。
- 風圧・外気流入対策:強風による開閉トラブルや、断熱性の確保といった気候対策も重要。
荷重式自動ドアは、利用者が足で踏むだけで自動的に開閉するため、電気が不要であり、構造が非常にシンプルです。加えて「事故ゼロ構造」とも言われるほど安全性が高く、これらの条件を満たす上で非常に理にかなった方式として注目されています。
以上が「NEXCOにおける自動ドア導入の概要と意義」です。次のセクションでは、「自動ドアの技術的な方式」について、電動式と荷重式(Newton型)を比較しながら詳しく解説していきます。
自動ドア方式の比較:電動式 vs 荷重式(Newton型など)
要点:
- 電動式自動ドアは、センサー検知とモーター制御により動作する一般的な方式であり、利便性が高い一方で、停電や故障リスクがある。
- 荷重式(Newton型)自動ドアは、電気を使わず、足元の踏み板の荷重によって開閉するシンプルな機構で、停電時も確実に稼働する。
- 安全性、メンテナンス、導入コスト、設置場所条件などで大きな違いがあり、施設の用途や環境に応じた選定が不可欠。
2.1 電動式自動ドアの仕組みと課題
構造と動作原理:
電動式自動ドアは、赤外線センサーや人感センサーなどで人の接近を感知し、コントローラーがモーターを作動させて扉を開閉させる仕組みです。機能性が高く、スムーズな動線を作れるため、商業施設や病院、オフィスビルなど多くの場所で採用されています。
主な長所:
- 高級感・スマートさがある
- 自動制御で手を使わず開閉できる
- 開閉速度や開き幅を設定可能で柔軟性がある
主な課題:
- 停電時に開かない可能性がある(バッテリー搭載型を除く)
- センサー誤作動による開閉トラブル
- 小さな子どもや高齢者との接触事故リスク(かけこみ、挟まれ等)
- 機械部分の故障リスクや保守コストが一定
特に、NEXCO施設のような公共性が高く、利用者層が多様な場所では、「予期せぬ開閉リスク」が致命的な問題になるケースもあります。台風などの気象条件で誤作動することもあり、運用には慎重さが求められます。
2.2 荷重式自動ドアの構造と動作原理
動作の仕組み:
荷重式(Newton型)自動ドアは、扉の手前にある「踏み板(フットプレート)」に人が乗ることで、その荷重がてこの原理で機械構造に伝わり、物理的に扉が開く仕組みです。バネやリンク構造のみで開閉を実現するため、電力は一切不要です。
特徴的な強み:
- 完全非電動であり、停電時にも確実に作動する
- 踏んだ時だけ開くため、不必要な開閉が起きない
- センサー不要=誤作動ゼロ
- 事故ゼロ構造(かけこみ・挟まれ不可)
- シンプルな構造ゆえに故障リスクが極端に少ない
- 導入コスト、維持コストともに安価
安全性への影響:
構造的に「挟まれる」という事故が起こらないように設計されています。扉は人が踏んだ時だけ、軽いバネ力で開くだけで、電動のような勢いはありません。また扉の戻りも自然な動きで、子どもや高齢者にも優しい構造です。
2.3 各方式のメリット・デメリットの対比
| 比較項目 | 電動式自動ドア | 荷重式自動ドア(Newton型) |
|---|---|---|
| 動力 | 電気(センサー+モーター) | 人の体重(踏み板+てこ構造) |
| 停電時対応 | 原則動かない(予備電源必要) | 電気不要で常時稼働 |
| センサー誤作動 | 起こりうる | 原理的に起こらない |
| 故障リスク | モーター・センサー故障リスクあり | 構造が単純で故障ほぼなし |
| 安全性(事故防止) | 条件次第で挟まれ・かけこみ事故あり | 挟まれ事故なし、安全性極めて高い |
| 設置場所の柔軟性 | 電源設備が必要 | 電源不要でどこでも設置可能 |
| 維持・保守コスト | 定期的な点検・部品交換が必要 | 故障が少なく、保守費用が抑えられる |
| 利用者の体感 | 高機能でスムーズ | 足で踏むという行動が必要(やや慣れ要) |
| 初期導入コスト | 高額になりやすい | 低コストで導入しやすい |
このように、電動式と荷重式の違いは「動作原理」だけでなく、「安全性」「停電時の信頼性」「保守性」「設置条件」など、さまざまな観点で明確です。特にNEXCOのような、停電時でも施設機能を維持したい場所や、利用者の事故リスクをゼロに近づけたい場所では、荷重式自動ドアの優位性が際立っています。
NEXCOでの応用:広告付き自動ドア・情報発信装置としての役割
要点:
- NEXCO西日本は、ナブテスコと共同で「デジタルサイネージ付き自動ドア」の実証実験を実施し、自動ドアを広告・情報配信の媒体として活用する新たな試みを開始した。
- 通行者の動線上に自然に視認される場所にある自動ドアを使うことで、施設の情報発信・広告効果の向上が期待される。
- 実証実験は宝塚北サービスエリアで行われ、広告収益や来訪者サービスの向上といった副次的効果の検証が進められている。
3.1 宝塚北SAでの事例:デジタルサイネージ一体型ドア実証実験
2023年、NEXCO西日本とナブテスコ株式会社は、高速道路のサービスエリアにおいて、世界でも珍しい試みとして「自動ドアに広告サイネージを一体化」させた設備の実証実験を開始しました。
この実証実験は、兵庫県の宝塚北サービスエリアで実施されました。施設内の店舗入り口の自動ドアに設置されたガラス面に、透明な液晶サイネージを組み込み、訪問者が通過する瞬間に視覚的に訴求する情報を表示するという仕組みです。
実証の目的は主に3つです:
- 視認性の向上
施設内の広告や案内情報を、来場者の目に自然に入る形で表示できるかの検証。 - 広告効果の測定
従来のポスターや屋内サインよりも高い広告効果(接触率・記憶率)を得られるかどうか。 - 新たな収益源としての可能性
外部広告主との連携や、自社サービスのプロモーション手段として運用可能かを評価。
このような試みは、「自動ドア」というインフラ設備を、単なる出入口の機能にとどめず、情報・広告・案内のプラットフォームとして活用する発想です。
3.2 広告兼用ドアの可能性・制約・運用面の留意点
こうした取り組みには多くの可能性がありますが、現実的にはいくつかの技術的・運用的な課題も存在します。
可能性:
- 通行者が必ず視線を向ける場所で情報を届けられるため、広告到達率が非常に高い。
- 自社施設内のプロモーション(新店舗案内、期間限定メニューなど)にも活用可能。
- 観光情報や緊急案内(災害・交通情報等)をリアルタイム表示することで地域貢献にもつながる。
制約と課題:
- 日中と夜間、屋内外の明るさ差により、表示の視認性にばらつきが出る可能性。
- サイネージガラスの耐久性・メンテナンス性の確保が課題となる。
- 通信環境の安定化や、システムトラブル時の対応フローの整備が不可欠。
- 利用者のプライバシーや安全性とのバランス(広告に気を取られての接触リスク等)
とはいえ、NEXCOのように全国に多数の施設を持ち、高頻度の利用者がいる場所においては、このようなインフラ一体型広告メディアは、長期的に見れば非常に有望な展開です。
荷重式自動ドアのような機構とは一線を画するタイプですが、今後の自動ドアの「もう一つの進化の方向」として、注目される価値があります。
実際の導入事例:NEXCO系/高速施設例
要点:
- NEXCO管轄のサービスエリアにおいて、実際に荷重式自動ドア(Newtonドア)が採用された事例が存在し、災害対応や安全性の観点から高く評価されている。
- 現場では、風圧や設置スペースといった条件をクリアするために設計・施工上の調整が必要だった。
- 単に「便利な入口設備」としてではなく、「防災・安全インフラ」としての視点から導入が進んでいる。
4.1 多賀SAにおけるNewtonドア導入例
NEXCO中日本が管理する「多賀サービスエリア(上り線)」では、実際に荷重式自動ドア Newtonドアが導入されています。設置箇所は、トイレや休憩室など、日常的に多くの人が出入りする場所です。
この導入は、「災害時にも確実に動く自動ドア」を求める中で、電気を一切使わずに開閉できるNewtonドアの特性が評価された結果です。
導入理由の主なポイント:
- 停電時でも確実に開閉する「非常対応力」
- センサー不要で誤作動の心配がない
- 高齢者や子どもにも安全な「踏むだけ」操作
- 故障リスクが極めて低く、ランニングコストも抑えられる
加えて、公共施設としての安全性や、維持管理の効率も重視され、構造のシンプルさと耐久性が大きな決め手となりました。
この事例は、NEXCOが荷重式自動ドアの実用性を認め、公共性の高いインフラ施設に採用した貴重なケースであり、同様の条件下にある他施設への導入判断に強い参考材料となります。
4.2 他地域・他施設での事例紹介
Newtonドアは、NEXCO施設に限らず、次のような類似条件を持つインフラ施設や公共施設にも導入されています:
- 自治体庁舎や防災拠点(避難所)
- 小中学校や特別支援学校
- 病院・医療施設の非常出入口
- 工場や倉庫の出入口
- 無人駅や公衆トイレ施設
特に、災害時の避難動線確保や、センサー誤作動による事故リスク排除を重視する施設では、電気を使わない自動ドアが「防災設備の一部」として扱われるようになってきています。
4.3 現場設置時の注意点・調整事例
荷重式自動ドアは、構造がシンプルとはいえ、現場環境に応じて設置の際に検討・調整すべき点も存在します:
設置ポイント:
- 踏み板位置と扉のバランス:人が自然に踏める位置に踏み板を配置する必要がある
- 床仕上げとの兼ね合い:既設のタイルやモルタル床との段差処理
- 風圧対策:風による勝手開きや引き込みが起きないよう、扉重量とバネ力を最適化
- 車椅子・ベビーカー対応:踏み込みに必要な力の調整(標準は20kg程度)
これらの点については、製品メーカー側でも現地調査・試作設計を実施して対応しています。特に、災害拠点となる施設では、通常時・緊急時どちらでも操作が負担なく行える設計が求められています。
このように、NEXCOにおける荷重式自動ドア導入事例は、単なる利便性の追求ではなく、「防災対応」「安全確保」「運用の安定性」といった視点が核となっています。
次のセクションでは、実際に導入検討を進める際に必要な「設計・技術面での検討項目」を体系的に整理して解説していきます。
導入設計時の技術検討ポイント
要点:
- 自動ドア導入には、施設特有の条件(風圧、断熱、人流設計など)を踏まえた技術的な検討が不可欠。
- 荷重式・電動式のいずれの方式を選ぶ場合も、安全規格への適合性や、停電時対応、長期運用コストまで視野に入れた判断が求められる。
- 特にNEXCO施設では、24時間運用・災害対応・公共性を前提とした高度な総合設計が必要となる。
5.1 風・気密・断熱設計と外部環境への対応
高速道路施設は開放的な立地にあり、強風や外気の流入が日常的に発生します。
このため、自動ドアには以下の点が求められます:
- 風圧に負けない構造設計(ドアの剛性、バネ力の調整など)
- 気密性の確保(断熱・冷暖房効率の向上)
- 外気流入による埃・花粉の侵入対策
荷重式ドアは、構造的に風で勝手に開くリスクが低い一方、踏み板の反応バランス調整が設計上の重要ポイントとなります。
5.2 開口幅・人流設計・サイズ選定
SA/PAでは、混雑時間帯に多数の人が同時に出入りします。
そのため、以下の設計が必要です:
- 片開き・両開きなど扉の開き方の選定
- 通行者数に対する通行可能幅の確保
- 車椅子・ベビーカー利用者を考慮したバリアフリー幅
荷重式ドアは標準設計で700〜900mm開口が多く、必要に応じて拡幅型も選定可能です。
5.3 メンテナンス性・耐久性・部品交換性
公共施設では、一度設置した設備が10年以上にわたり安定稼働することが求められます。
そこで以下のような検討が不可欠です:
- 機構部品の交換周期
- 消耗部品(バネ・ヒンジ等)の耐用年数
- 清掃・点検のしやすさ
- 地域の業者でも対応可能な構造か
荷重式は構造が単純で、日常的な故障リスクが非常に少なく、交換部品も極小数です。
5.4 停電・災害時対応設計
これはNEXCO施設において最重要項目の一つです。
災害時でも施設を閉鎖せず、避難動線や衛生機能(トイレなど)を確保するため、以下が必須です:
- 停電でも開閉可能な機構(荷重式なら常時OK)
- 閉じ込め・挟まれ事故防止設計
- 電源復旧までのバックアップ運用方針の有無
- ドアの自動開放機能(電動式での緊急時設定)
荷重式は、電気が完全に遮断された状況でも「踏めば開く」という信頼性が評価されています。
5.5 法規・安全基準適合性(JIS等)
公共施設における自動ドア設置には、JIS規格などの法令準拠が必要です。
とくに以下の基準への整合が求められます:
- JIS A 4722:自動ドアの安全規格
- 建築基準法・バリアフリー法への適合
- ハードエッジ対策、緊急時の非常開放性
- 利用者が誤って体を挟まれないための設計要件
荷重式自動ドア(Newtonドア)は、構造的に事故ゼロ設計であり、JIS規格上も安全構造と評価されています。
5.6 ランニングコスト見積もり・比較
導入時の初期コストだけでなく、10年間の総コスト(=ライフサイクルコスト)を見積もることが重要です。
| 項目 | 電動式自動ドア | 荷重式(Newton型)自動ドア |
|---|---|---|
| 初期導入費 | 高い(設置+電源工事) | 低い(電源不要) |
| 年間電気代 | 約5,000〜15,000円 | 0円 |
| 故障・修理コスト | 年1〜2回発生可能 | 構造的にほぼゼロ |
| 部品交換(モーター等) | 3〜5年で要交換 | バネ等のみ、長寿命 |
| 合計(10年換算) | 数十万円〜 | 数万円台に収まるケース多い |
5.7 拡張性・将来展開(広告、IoT連携など)
最近では、ドア自体にセンサー・カメラ・サイネージを搭載し、情報発信や来訪者動線の解析まで行うスマート自動ドアの開発も進んでいます。
- デジタルサイネージ付き自動ドア(NEXCO×ナブテスコ事例)
- 通行者属性分析(性別・年齢層など)
- 来訪者カウントによる施設管理
- 空調制御連動で省エネ化
荷重式はこうした拡張には向かないが、シンプルに安全・確実に動くという軸での安定運用に特化する選択肢として、対照的な存在です。
まとめと判断軸:NEXCO施設で選ぶべき自動ドア方式
要点:
- 自動ドアの選定には、単なる利便性だけでなく、安全性、災害対応力、運用コスト、設置環境など複合的な視点が必要。
- NEXCO施設のような公共性・継続性が重視される現場では、「停電時にも動くこと」や「事故リスクゼロ」という特性をもつ荷重式自動ドア(Newtonドア)が最適な選択肢となるケースが多い。
- 一方、情報発信や広告活用などの付加機能を追求する場合は、電動式+デジタルサイネージの方向性も選択肢となる。
6.1 選定基準マトリクス(方式 vs 条件)
導入を検討する際には、まず施設の「要求条件」と「利用目的」を整理し、それに適した方式を選ぶ必要があります。以下はその選定マトリクスです:
| 要求条件 | 推奨方式 | 補足 |
|---|---|---|
| 停電時でも確実に動作させたい | 荷重式(Newtonドア) | 電気不要。災害対応・避難導線確保に最適 |
| 挟まれ・かけこみ事故をゼロにしたい | 荷重式(Newtonドア) | 動作速度がゆるやかで、事故が構造的に起きない |
| 利用者の体格や年齢が幅広い施設 | 荷重式(Newtonドア) | 操作が簡単で直感的。バリアフリー対応も良好 |
| 自動開閉のスムーズさを重視 | 電動式 | 一定速度での開閉ができ、操作不要 |
| 広告や案内表示を活用したい | 電動式+サイネージ | 情報発信媒体として活用可能 |
| 利用頻度が極端に高い施設 | 荷重式または電動式の強化型 | 利用頻度に応じた構造補強が必要 |
| 維持費・電気代を抑えたい | 荷重式(Newtonドア) | 消費電力ゼロ、故障も少ない |
6.2 検討ステップ・導入フロー案
自動ドア導入を検討する際には、次のようなステップで進めると、判断の精度が高まります:
- 設置目的の明確化
→ 災害対策/動線整備/バリアフリー/情報発信など - 設置環境の把握
→ 風圧・電源設備・外気状況・利用者層・開口幅制限など - 方式ごとの比較検討
→ 荷重式 vs 電動式の技術・安全・コスト比較 - メーカー・施工業者と相談
→ 実地調査と技術仕様の検討 - 試作・モックアップ検証(必要時)
→ 実機テストでの動線確認、安全性評価など - 導入・アフターサポート計画の整備
→ 定期点検、故障時の対応フローの整備
6.3 今後の技術動向に備える視点
今後、自動ドアにはさらに多くの機能が統合されていくと考えられます:
- 非接触制御(ジェスチャー/顔認証)
- 利用者属性連動型サイネージ
- CO2排出量のリアルタイム表示
- 自動点検通知機能
しかしながら、どれほどテクノロジーが進化しても、「安全に、確実に開閉する」という本質的な機能が損なわれては意味がありません。
とくにNEXCO関連施設のように、命を守る避難動線の一部でもある設備では、「派手さよりも確実性」が何より優先されるべきです。だからこそ、荷重式のようにシンプルで確実に動く方式が、今もなお選ばれ続けているのです。
【適ドア適所】にそったまとめ
NEXCO施設に導入される自動ドアについて見てきましたが、最終的に重要なのは「適ドア適所」という視点です。
自動ドアは一見どれも同じように見えても、実際には「場所」「利用目的」「設置環境」によって、最適な方式が異なります。
- 災害対応が求められる避難動線の一部なら、停電時でも確実に開く荷重式(Newtonドア)
- 情報発信や広告機能を強化したい商業エリアなら、デジタルサイネージを統合できる電動式+サイネージ
- 高齢者・子どもが多く利用する公共トイレや福祉施設では、安全性を重視した踏み板式の事故ゼロ構造
このように、「使う人の立場」「使われる場面」「起こりうる最悪の事態にどう備えるか」をセットで考えることが、自動ドア選びの核心です。
特にNEXCO施設のように「日常の快適性」と「非日常(災害)への対応」を両立しなければならない施設では、単なる機能比較を超えた、信頼性という価値軸での判断が求められます。
だからこそ私たちは、「電気がない状態でも人を守るドア」を、未来の公共インフラとして位置づけています。
FAQ:よくある質問(PAA対応+適ドア適所視点)
Q: 荷重式自動ドアとはどんな仕組みですか?
A: 足元の踏み板に人が乗ると、その荷重で扉が開く「てこの原理」を応用した非電動の自動ドアです。
Q: 電動式と荷重式の自動ドアは何が違いますか?
A: 電動式はセンサーとモーターで動作しますが、荷重式は電気を使わず、踏んだ力で物理的に開くため、停電時でも確実に作動します。
Q: 停電時でも動く自動ドアはありますか?
A: 荷重式(Newtonドア)は完全に電気を使わないため、停電中でも問題なく開閉できます。
Q: 自動ドアによる挟まれ事故は防げますか?
A: 荷重式ドアは人が踏んだときだけ開き、戻る動きもゆっくりなので、構造的に挟まれ事故が起きません。
Q: NEXCOが導入しているのはどのような自動ドアですか?
A: 荷重式自動ドア(Newtonドア)や、広告表示機能を持つ電動式サイネージ一体型ドアが実証導入されています。
Q: 自動ドアに広告を出せるって本当ですか?
A: はい。NEXCO西日本とナブテスコは、ドアのガラス面にデジタルサイネージを組み込み、広告表示を行う実証実験を行いました。
Q: 維持コストが安い自動ドアはどれですか?
A: 荷重式は構造が非常にシンプルで、電気代ゼロ、故障もほぼなく、長期的に最も安価な運用が可能です。
Q: 高速道路以外でも荷重式は使われていますか?
A: はい。災害拠点となる自治体施設、学校、無人駅、公衆トイレなどにも導入が進んでいます。
Q: 自動ドアを選ぶ際、最も大事なことは?
A: 「どんな環境で、誰が使い、どんなリスクを避けたいのか」を明確にすることです。それに応じて方式を選ぶのが「適ドア適所」の考え方です。
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【荷重式自動ドア】NewtonドアのYoutubeチャンネルはこちらから→https://www.youtube.com/@newton_plus